自殺ダメ
(自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)
第五界への誕生
第四界の居住者が、やがて死の準備にとりかかる時期が来る。この死は人間の死とは全然違う。進化のこの道程に達した魂は、既に形態、外貌、幻像等の完全なる支配権を有っている。しかし支配権だけではまだ足りない。モウ一つ上の階段に進もうとするには、そこに一つの解脱が要る。外でもないそれは『形態の破毀』と称する、面倒な過程を首尾よく通過することである。ここでいよいよ外貌、形態、色彩、感情等への永の訣別を告げる。つまりそれ等のものが必需品として、又生活条件として、存在の価値を失うのである。
魂はここで又もや無意識状態に陥る。かくていよいよ第五界に誕生した時には、姿に包まれていた時代の性質の一部は同時に消え去っている。
一体全ての界の中間には、必ず一の沈黙時代、湮滅(いんめつ)時代がある。古代人はこれを冥府(ヘーズ)と呼んでいた。ここで魂は暫く中憩をやる。が、次第次第にその意識が回復し、底光する永遠の海の上に、過去の各界に於ける自己の一切の経験、事故の閲歴の骨子を為せる一切の光景が、歴々と写し出されて来る。彼は自己の有する統一原理、自己の霊(スピリット)の光で一々これを点検する。すると、その人の天分次第で、智的並に情的の種々の欲求がむらむらと浮いて来る。彼はその時、上昇か下降か、二つの中その一つを選ばねばならなくなる。つまり彼の霊が上からこれを促すのである。この際全ては前世に於ける経験の多寡によりて決まる。彼は絶対の意思の自由を許される。が、無理をすることは出来ない。止むに止まれぬ絶対必要の一途を選ばねばならない。『肉の人』ならば、夢幻界の入り口で、再び物質世界に下降するを常とする。又『魂の人』ならば、色彩界の入り口に達した時に、しばしば夢幻的形態の第一部に降るのもある。
しかしながら、もしも過去世の検閲が幸に満足すべきものであってくれれば、彼は意を決して第五界に上昇する。すると俄然として周囲の静寂が破れる。全てを包む猛烈なる心霊的暴風雨の中に、彼の色彩と形態とに対する欲求が微塵に砕かれ、そして同時に自分自身のある部分をも、一時放擲(ほうてき)することになる。但し一層完成した第六界に達すれば、その放擲されたる部分は再び自己に戻って来る。
(評釈)ここに至りて、地上の人間の想像はそろそろ貧弱を感ずる。何の形態も色彩も、又感情もない生活は、文字の上で理解が出来るとしても、実質的にはちょっと見当がとれ難い。マイヤースは自己の体験から、しきりにその真相を伝えようとしているらしいが、これだけの推薦では、殆ど何物をも我等に教えない。恐らくこれは何人にも至難の業であろう。
(自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)
第五界への誕生
第四界の居住者が、やがて死の準備にとりかかる時期が来る。この死は人間の死とは全然違う。進化のこの道程に達した魂は、既に形態、外貌、幻像等の完全なる支配権を有っている。しかし支配権だけではまだ足りない。モウ一つ上の階段に進もうとするには、そこに一つの解脱が要る。外でもないそれは『形態の破毀』と称する、面倒な過程を首尾よく通過することである。ここでいよいよ外貌、形態、色彩、感情等への永の訣別を告げる。つまりそれ等のものが必需品として、又生活条件として、存在の価値を失うのである。
魂はここで又もや無意識状態に陥る。かくていよいよ第五界に誕生した時には、姿に包まれていた時代の性質の一部は同時に消え去っている。
一体全ての界の中間には、必ず一の沈黙時代、湮滅(いんめつ)時代がある。古代人はこれを冥府(ヘーズ)と呼んでいた。ここで魂は暫く中憩をやる。が、次第次第にその意識が回復し、底光する永遠の海の上に、過去の各界に於ける自己の一切の経験、事故の閲歴の骨子を為せる一切の光景が、歴々と写し出されて来る。彼は自己の有する統一原理、自己の霊(スピリット)の光で一々これを点検する。すると、その人の天分次第で、智的並に情的の種々の欲求がむらむらと浮いて来る。彼はその時、上昇か下降か、二つの中その一つを選ばねばならなくなる。つまり彼の霊が上からこれを促すのである。この際全ては前世に於ける経験の多寡によりて決まる。彼は絶対の意思の自由を許される。が、無理をすることは出来ない。止むに止まれぬ絶対必要の一途を選ばねばならない。『肉の人』ならば、夢幻界の入り口で、再び物質世界に下降するを常とする。又『魂の人』ならば、色彩界の入り口に達した時に、しばしば夢幻的形態の第一部に降るのもある。
しかしながら、もしも過去世の検閲が幸に満足すべきものであってくれれば、彼は意を決して第五界に上昇する。すると俄然として周囲の静寂が破れる。全てを包む猛烈なる心霊的暴風雨の中に、彼の色彩と形態とに対する欲求が微塵に砕かれ、そして同時に自分自身のある部分をも、一時放擲(ほうてき)することになる。但し一層完成した第六界に達すれば、その放擲されたる部分は再び自己に戻って来る。
(評釈)ここに至りて、地上の人間の想像はそろそろ貧弱を感ずる。何の形態も色彩も、又感情もない生活は、文字の上で理解が出来るとしても、実質的にはちょっと見当がとれ難い。マイヤースは自己の体験から、しきりにその真相を伝えようとしているらしいが、これだけの推薦では、殆ど何物をも我等に教えない。恐らくこれは何人にも至難の業であろう。