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カテゴリ:★『シルバーバーチの霊訓』 > シルバーバーチ バーチのアイデンティティ

シルバーバーチ バーチのアイデンティティ 目次

シルバーバーチのアイデンティティ1

シルバーバーチのアイデンティティ2

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自殺してはならない理由


 シルバーバーチとは一体誰なのか。なぜ地上時代の本名を明かさないのか。アメリカ・インディアンの幽体を使用しているのはなぜなのか。こうした質問はこれまで何度となく繰り返されているが、二人の米国人が招待された時もそれが話題となった。そしてシルバーバーチは改めてこう答えた。

 「私は実はインディアンではありません。あるインディアンの幽体を使用しているだけです。それは、そのインディアンが地上時代に多彩な心霊能力をもっていたからで、私がこの度の使命に携わるように要請された際に、その道具として参加してもらったわけです。私自身の地上生活はこのインディアンより遙かに古い時代に遡ります。
 このインディアンも、バーバネルが私の霊媒であるのと全く同じ意味において私の霊媒なのです。私のように何千年も前に地上を去り、ある一定の霊格を具えるに至った者は、波長の全く異なる地上圏へ下りてそのレベルで交信することは不可能となります。その為私は地上において変圧器のような役をしてくれる者、つまりその人を通して波長を下げたりして交信を可能にしてくれる人を必要としたのです。
 同時に私は、この私を背後から鼓舞し、伝えるべき知識が上手く伝えられるように配慮してくれている上層界の霊団との連絡を維持しなくてはなりません。ですから、私が民族の名、地名、或いは時代のことをよく知っているからといって、それは何ら私のアイデンティティを確立することにはなりません。それ位の情報はごく簡単に入手出来るのです」

 では一体地上でいかなる人物だったのか、又それはいつの時代だったのか、という質問が相次いで出されたが、シルバーバーチはその誘いに乗らずにこう答えた。
 「私は人物には関心がないのです。私がこの霊媒とは別個の存在であることだけ分かって頂けばよいのでして、その証拠なら既に一度ならず確定的なものをお届けしております。(訳者注-例えばある日の交霊会でバーバネルの奥さんのシルビアにエステル・ロバーツ女史の交霊会でかくかくしかじかのことを申し上げますと予告しておいて、その通りのことを述べたことがある。ロバーツ女史は全く知らないことで、バーバネルを通じて喋ったのと同じ霊がロバーツ女史を通じて喋ったことになる。つまりシルバーバーチはバーバネルの潜在意識ではない-二重人格の一つではないことの証拠となる)
 それさえ分かって頂ければ、私が地上で誰であったかは最早申し上げる必要はないと思います。たとえ有名だった人物の名前を述べたところで、それを証明する手段は何一つ無いのですから、何の役にも立ちません。私はただ一重に私の申し上げることによって判断して頂きたいと望み、理性と知性と常識に訴えようと努力しております。もしもこうした方法で地上の方々の信頼を勝ち取ることが出来ないとしたら、私の出る幕でなくなったということです。
 仮に私が地上でファラオ(古代エジプトの王)だったと申し上げたところで、何にもならないでしょう。それは地上だけに通用して、霊の世界には通用しない地上的栄光を頂戴することにしかなりません。私達の世界では地上でどんな肩書、どんな財産をもっていたかは問題にされません。要はその人生で何を為したかです。
 私達は魂そのものを裁くのです。財産や地位ではありません。魂こそ大切なのです。地上では間違ったことが優先されております。あなた方のお国(アメリカ)では黄金の仔牛(旧約聖書に出て来る黄金の偶像で富の象徴)の崇拝の方が神への信仰心を凌いでおります。圧倒的多数の人間が神よりもマモン(富の神)を崇めております。それが今日のアメリカの数々の問題、困難、争い事の原因となっております。
 私がもしもアリマタヤのヨセフ(注1)だったとかバプテスマのヨハネ(注2)だったとか申し上げたら、私の威信が少しでも増すのでしょうか。それともイロコワ族(注3)の酋長だったとでも申し上げればご満足頂けるのでしょうか」(注1-イエスの弟子。注2-イエスに洗礼を施した人物。注3-北米インディアンの五つの部族で結成した政治同盟。イロコイ、イロカイオイとも-訳者)

 その後の交霊会で「あなたは代弁者(マウスピース)に過ぎないと仰ってますが、その情報はどこから伝達されるのですか」との質問に答えて-
 「数え切れない程の中継者を通じて、無尽蔵の始源から届けられます。その中継者達は真理の本来の純粋性と無垢の美しさが失われないようにする為の特殊な仕事を受け持っているのです。あなた方の言う〝高級霊〟の下に大霊団が組織されています。が、高級などという表現を遙かに超えた存在です。神の軍団の最高指令官とでも言うべき位置にあり、それぞれが霊団を組織して責務の遂行に当たっております。
 各霊団の組織は真理が首尾よく地上世界に滲透することを目的とすると同時に、それに伴って霊力がより一層地上へ注がれることも意図しております。生命力といってもよろしい。霊は生命であり、生命は霊なのです。生命として地上に顕現したものは、いかなる形態であろうと、程度こそ違え、本質において宇宙の大霊と同じものなのです。お分かりでしょうか。
 忘れないで頂きたいのは、私達は全て(今述べた最高指令官による)指揮、監督の下に仕事をしており、一人で勝手にやっているのではないということです。私は今、私が本来属している界、言わば〝霊的住処〟から帰って来たばかりです。その界において私は、私を地上へ派遣した上司との審議会に出席し、これより先の壮大な計画と、これまでに成し遂げた部分、順調に捗っているところ、しっかりと地固めが出来た部分について教わって来ました。
 その界に戻る毎に私は、天界の神庁に所属する高級霊団によって案出された計画の完璧さを再確認し、巨大な組織による絶妙の効果に驚嘆の念を禁じ得ないのです。そして、地上がいかに暗く、いかに混沌とし、仕事がいかに困難を極めようと、神の霊力がきっと支配するようになるとの確信を倍加して地上へ戻ってまいります。
 その時他の同志達(他の霊媒や霊覚者を通じて地上へ働きかけている霊団の支配霊)と共に私も、これからの仕事の継続の為に霊的エネルギーを補充してまいります。指揮に当たられる方々から計画が順調に進行していることを聞かされることは、私にとって充足感の源泉です。既に地上に根付いております。二度と追い帰されることはありません。かつてのような気紛れな働きかけではありません。絶え間なく地上にその影響力を滲透させんとして働きかけている霊力の流れを阻止出来る力は、最早地上には存在しません。
 ですから、悲観的になる材料は何一つありません。明日を恐れ、不安におののき、霊的真理なんか構ってはいられないと言う人は、好きにさせておく他はありません。幸いにも霊的光明を垣間見ることが出来、背後に控えている存在に気付かれた方は、明日はどうなるかを案ずることなく、常に楽観的姿勢を維持出来なければいけません」

 シルバーバーチは交霊会の途中ないしは終了時にサークルのメンバーや招待客から感謝の言葉を述べられると必ず「私に礼を言うのは止めてください」と言う。ある日の招待客からそのワケを聞かれて-
 「それは至って単純な理由から自分で自分に誓ったことでして、これまで何度もご説明して来ました。私は自分がお役に立っていることを光栄に思っているのです。ですから、もしも私の努力が成功すれば、それは私が自ら課した使命を成就しているに過ぎないのです。ならば、感謝は私にそのチャンスを与えてくださった神に捧げるべきです。
 私は自分の意志でこの仕事をお引き受けし、これまでに学んだことを、受け入れる用意の出来ている方々にお分けすることにしたのです。もし成功すれば私が得をするのです。僅かな年数の内に多くの方々に霊的実在についての知識を広めることが出来たことは私にとって大きな喜びの源泉なのです。
 これ程のことが成就出来たことを思うと心が喜びに満たされるのです。本当ならもっともっと大勢の方々に手を差し延べて、霊的知識がもたらしてくれる幸せを味わって頂きたいのです。なのに地上の人間はなぜ知識よりも無知を好み、真理よりも迷信を好み、啓示よりも教理を好むのでしょうか。それがどうしても理解出来ないのです。私の理解力を超えた人間的煩悩の一つです。
 あなた(質問者)の人生がけっして平坦なものでなかったことは私もよく承知しております。スピリチュアリズムという大きな知識を手にする為に数々の大きな困難を体験しなければならない-それが真理への道の宿命であるということがあなたには不可解に思えるのではありませんか。けっして不可解なことではありません。そうでないといけないのです。
 是非ともご注意申し上げておきたいのは、私はけっして叡智と真理と知識の権化ではないということです。あなた方より少しばかり多くの年数を生き、地上より次元の高い世界を幾つか体験したというだけの一個の霊に過ぎません。そうした体験のお蔭で私は、素朴ではありますが大切な真理を学ぶことが出来ました。その真理があまりに啓発性に富み有益であることを知った私は、それを受け入れる用意の出来た人達に分けてあげたいと思い、これまで辿って来た道を後戻りして来たのです。
 しかし私も至って人間的な存在です。絶対に過ちを犯さない存在ではありません。間違いをすることがあります。まだまだ不完全です。書物や定期刊行物では私のことをあたかも完全の頂上を極めた存在であるかのように宣伝しているようですが、とんでもありません。私はただ、こうして私がお届けしている真理がこれまで教え込まれて来た教説に幻滅を感じている人によって受け入れられて来たこと、そして今そういう方達の数がますます増えて行きつつあること、それだけで有り難いと思っているのです。
 私は何一つややこしいことは申し上げておりません。難解な教理を説いているわけではありません。自然の摂理がこうなっていて、こういう具合に働くのですと申し上げているだけです。そして私は常に理性に訴えております。そうした摂理の本当の理解は、それを聞かされた方が成る程という認識が生まれた時に初めて得られるのです。何が何でも信じなさいという態度は私達の取るところではありません。
 霊界からのメッセージが届けられて、その霊がいかに立派そうな名を名乗っていようと、もしもその言っていることにあなたの理性が反発し知性が侮辱されているように思われた時は、遠慮なく拒否しなさいと申し上げております。理性によって協力が得られないとしたら、それは指導霊としての資格がないということです」

 特に最近になってシルバーバーチは〝指導霊崇拝〟の傾向に対して警告を発するようになった。その理由をこう述べている。
 「指導霊といえども完全ではありません。誤りを犯すことがあります。絶対に誤りを犯さないのは大霊のみです。私達も皆さんと少しも変わらない人間的存在であり、誤りも犯します。ですから私は、霊の述べたものでも(直ぐに鵜呑みにせず)必ず理性によってよく吟味しなさいと申し上げているのです。私がこうして皆さんからの愛と好意を寄せて頂けるようになったのも、私自身の理性で判断して真実であるという確信の得られないものは絶対に口にしていないからです。
 私は何一つ命令的なことを述べたこともなければ、無理矢理に押し付けようとしたこともありません。私は霊的に見て一番良い結果をもたらすと確信した案内指標(ガイドライン)(これは中々良い言葉です)をお教えしているのです。霊的に見てです。物的な結果と混同してはいけません。時にはあなた方人間にとって大変な不幸に思えることが霊的には大変な利益をもたらすことがあるのです。
 人間は問題を悉く地上的な視点から眺めます。私達は同じ問題を霊的な視点から眺めます。しかも両者は往々にして食い違うものなのです。例えば〝他界する〟ということは地上では〝悲しいこと〟ですが、霊の世界では〝めでたいこと〟なのです。
 人間の限られた能力では一つ一つの事態の意義が判断出来ません。ですから、前にも申し上げたように、判断出来ないところは、それまでに得た知識を土台として(全ては佳(よ)きに計らわれているのだという)信念で補うしかありません。しかし、所詮、そこから先のことは各自の自由意志の問題です。自分の生き方は自分の責任であり、他の誰の責任でもありません。他人の人生は、たとえ肉親といえども代わりに生きてあげるわけにはいかないのです。その人がしたことはその人の責任であって、あなたの責任ではありません。もしそうでなかったら神の判断基準は地上の人間の公正な観念よりお粗末であることになります。
 自分が努力した分だけを霊的な報酬として受け、努力を怠った分だけを霊的な代償として支払わされます。それが摂理であり、その作用は完璧です。
 こうした仕事を通じて私達が皆さんにお教えしなければならない任務の一つは、私達自身は実に取るに足らぬ存在であることを認識して頂くことです。どの霊も皆神の使者に過ぎないのです。ですから、自分以外の誰かがその神の意志と霊力にあやかれるようにしてあげれば、それは自分に課せられた仕事を成就していることですから、その機会を与えられたことに感謝すべきだと考えるわけです。
 私がこうしてこの霊媒を使用するように、私を道具として使用する高級霊団の援助の下に素朴な真理をお届けすることに集中していると、時として私自身の存在が無くなってしまったような、そんな感じがすることがあります。
 私はこれまで辿って来た道を後戻りして、その間に発見したものを受け入れる用意のある人達に分けてあげるようにとの要請を受け、そしてお引き受けしたのです。私は絶対に誤りを犯さないなどとは申しません。まだまだ進化のゴールに到着したわけではありません。が、これまでに発見したもの、学んだことを、それが皆さんのお役に立つものであれば、なんでも惜しみなくお分けします。
 その教えが悲しみと悩みと困難の中にある人達の救いになっているのを知るのが、私にとって充足感の源泉の一つなのです。その教えは私個人の所有物ではないのです。それは全ての者が辿るべき道があることを教え、その道を辿れば自分自身についての理解がいき、全生命を支配している無限の霊力の存在に気付き、各生命がその霊力の一部を頂いていること、それ故に絶対に切れることのない絆で結ばれていることを知ります。
 そういう次第ですから、指導霊ないしは支配霊としての資格を得るに至った霊は、自分自身が崇拝の対象とされることは間違いであるとの認識があるのです。崇拝の念は愛と叡智と真理と知識と啓示と理解力の完全な権化であるところの宇宙の大霊、すなわち神へ向けられるべきなのです。神とその子等との間の一層の調和を目的として感謝の祈りをいつ、どこで、どう捧げるべきかについて、間違いのないようにしないといけません。
 もっとも、皆さんからの愛念は大歓迎です。私がこうして使命を継続出来ているのも地上に愛があるからこそです。その愛を私が頂けるということは、私が託された仕事を成就しつつあるということです。これからも、この冷ややかな地上世界に降りた時の何よりの支えとなる愛の温かさを頂戴し続けるつもりです。
 自我の開発-これが人間として最も大切な目的です。それがこうして私達が霊界から地上へ戻って来る目的でもあるのです。すなわち人間に自己開発の方法、言い換えれば霊的革新の方法をお教えすることです。内在する神の恩寵を味わい、平和と調和と協調と友愛の中で生きるにはそれしかないからです。今の地上にはそれとは逆の〝内紛〟が多過ぎます。
 数からすれば私達の霊団は比較的少数ですが、計画は発展の一途を辿っております。着実に進歩しております。確実な大道を見出す巡礼者の数がますます増えております。誠に悦ばしいことです」

 招待客の夫婦がシルバーバーチの霊言集を読んで感動と勇気付けを受けていることを述べて感謝すると-
 「私はマウスピースに過ぎませんが、この私を通して届けられた訓えがお役に立っているということは、いつ聞かされても嬉しいものです。私達がこの仕事を始めた当初はほんの一握りの少数に過ぎませんでした。それが地上の皆さん方の協力を得て、素朴ではありますが深遠な霊的真理が活字になって出版されるに至りました。それによって霊的真理に目覚める人が大幅に増えつつあることは何と有り難いことでしょう。
 地上の霊的新生の為の大計画を初めて教えられ、並大抵の苦労では済まされない大事業だが一つあなたもこれまでに手にしたもの(霊的幸福)を犠牲にして参加してみないかと誘われた時、私のようなものでもお役に立つのであればと、喜んでお引き受けしました。
 進化の階梯を相当高くまで昇った光輝溢れる存在の中で生活している者が、その燦爛(さんらん)たる境涯を後にして、この暗くてジメジメした、魅力の乏しい地上世界で仕事をするということは、それはそれは大変なことなのです。しかし幸いなことに私は地上の各地に協力者を見出すことに成功し、今ではその方達との協調的勢力によって、そこここに心の温かみを与えてくれる場を設けることが出来ました。お蔭でこの地表近くで働いている間にも束の間の安らぎを得ることが出来るようになりました。
 他の大勢の方々と同じように、お二人から私がお役に立っていることを聞かされると、こうして地上圏へ突入して来なければならない者が置かれる冷え冷えとした環境に又一つ温かみを加えることになります」
 ここでメンバーの一人が「今のご気分はいかがですか」と言い、「こういう質問をした者はいないみたいですね」と述べる。
 「有り難いことに私は地上の病気や悩みに苦しめられることがありません。私は頗る健康です。あなた方のように年を取ることもありません」

-私はそのことをお聞きしたのではありません。(地上圏が冷え冷えとしていると聞かされたので、その日の交霊会へ来てみてどんな気分かと尋ねたのであろうが、それに対する次の返事も何となく噛み合っていない-訳者)

 「これからも霊的成長を続けたいと願っております」

-悩み事というのは無いのですね。

 「この地上へ来た時しかありません」

-死後の世界がそんなに素晴らしい所だとは知りませんでした。地上を去った時と同じ状態でいるとばかり思っていました。

 「同じ死後の世界でも、どこに落ち着くかによって違って来ます。バラにもトゲがあります」
(質問者が〝素晴らしい世界〟のことを a bed of roses 〝バラの花壇〟と表現したのでそう述べた-訳者)

-何の悩みもないのでしょうか。

 「あります。が、それも全て今携わっている使命に関わったことだけです。だからこそ時折地上を去って、私を地上へ派遣した霊団の人達の下へ帰り、今度地上へ行ったらこうしなさいとの指示を仰ぐのです。私達も数々の問題を抱えています。が、それは全て神の計画の達成という目的に付随して起きることです」

 ここで、最近新しい方法で、スピリチュアリズムの普及を始めている二人のメンバーにシルバーバーチが「何かお困りになっていることがありますか」と尋ねると、一人が「大した問題はありません。とにかくお役に立つことが出来れば嬉しく思っております」と述べた。するとシルバーバーチが-
 「あなた方は本当に恵まれた方達です。私はいつも思うのですが、あなた方のような(真理普及に携わる)人達が、いつか、ご自分の身の回りで立ち働いている霊の存在を是非目の当たりに出来るようになって頂きたいのです。そうすれば、携わっておられる仕事の偉大さについて一段と認識を深められることでしょう」

 別のメンバーの関連質問に答えて-

 「私達はまだまだ舵取りに一生懸命です。あらん限りの力を尽くしております。が、地上的条件による限界があります。やりたいことが何でも出来るわけではありません。私達が扱うエネルギーは実にデリケートで、扱い方が完全でないと、殆ど成果は得られません。コントロールが上手く行き、地上の条件(霊媒及び出席者の状態)が整えば、物体を私達の意のままに動かすことも出来ます。が、いつでも出来るというものではありません。そこでその時の条件下で精一杯のことをするしかないわけです。ですが、最終的な結果については私達は自信を持っております。
 神の地上計画を妨害し、その達成を遅らせることは出来ても、完全に阻止することは出来ません。そういう態度に出る人間は自分自らの進歩の最大の障害となっているのです。愚かしさ、無知、迷信、貪欲、権勢欲、こうしたものが地上で幅を利かせ、天国の到来を妨げているのです。
 物的な面では、全ての人に行き渡るだけのものが既に地上にはあります。そして霊的にも十分過ぎる程のものがこちらに用意されています。それをいかにして受け入れる用意のある人に行き渡らせるか、その手段を求めて私達は一層の努力をしなければなりません。問題はその受け入れ態勢を整えさせる過程です。何かの体験が触媒となって自我を内省するようになるまで待たねばならないのです。外をいくら見回しても救いは得られないからです。
 これまでこの仕事に携わっている方々の生活において成就されたものを見ても、私達は、たとえ一時的な障害はあっても、最後は万事が上手く行くとの自信があります。皆さんの全てが活用出来る莫大な霊力が用意されているのです。精神を鎮め、受容性と協調性に富んだ受身の姿勢を取れば、その霊力がふんだんに流入し、人間だけでなく動物をも治癒させる、その通路となることが出来ます。
 ここにおいでの皆さんの多くは自ら地上への再生を希望し、そして今この仕事に携わっておられます。地上にいらっしゃる間に自我の可能性を存分に発揮なさることです。そして最後に下される評価は、蓄積した金銀財宝で問われるのではありません。霊的なパスポートで評価されます。それを見ればあなたの霊的な本性が一目瞭然です」

-霊媒が他界した場合、それまでの支配霊は別の霊媒を探すのでしょうか。

 「それは霊媒現象の種類によります。物理現象が盛んだった初期の頃は、そうした現象を起こす為の難しい技術をマスターした指導霊が大勢いました。その種の霊はそれまでの霊媒が他界すると別の霊媒を探し出して仕事を継続しました。
 精神的心霊現象の場合には滅多にそういうことはありません。なぜかというと支配霊と霊媒との繋がりが物理霊媒の場合より遙かに緊密だからです。オーラの融合だけの問題ではありません。時には両者の潜在的大我の一体化の問題もあるのです。そんな次第で、霊媒が他界すると同時に支配霊としての仕事も終わりとなります。そして支配霊は本来の所属界へ帰って行きます。私の場合、この霊媒が私の世界へ来てしまえば、別の霊媒を通じて通信することはありませんし、通信を試みるつもりもありません。なぜならば、この霊媒を通じて語る為の訓練に大変な年数を費やして来ましたので、同じことを初めからもう一度やり直す気にはなりません。
 私の場合、霊媒との関係は誕生時から始まりました。仕事がご承知のような高度なものですから、まず初期の段階は、通信を出来るだけ容易にする為に必要な霊体と霊体、幽体と幽体の連係プレーの練習に費やさねばなりませんでした。
 その内霊媒が生長して自意識に目覚め、人間的に成長し始めると、今度は発声器官を使用して、どんな内容のものでも伝えられるようにする為の潜在意識のコントロールという、もう一つの難しい仕事に取り掛かりました」

 人間的な年齢で言うと何歳になるのかと尋ねられて-
 「私がお教えしようとしている叡智と同じ年季が入っているとお考えくださればよろしい。有り難いことに私はこうしてお教えしている自然の摂理の驚異的な働きをこの目で確かめることが出来ました。つまり、あなたがこれから行かれる霊的世界において神の摂理がどう顕現しているかを見ております。その素晴らしさ、その大切さを知って私は、是非とも後戻りしてそれを地上の方にも知って頂こう-きっと地上にもそれを受け入れて本当の生き方、すなわち霊的なことを最優先し、物的なことをそれに従属させる生き方に目覚めてくれる人がいる筈だと思ったのです」

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