犯罪者への祈り

六十九、
<序文>もし祈りの効果がその長さに応じて変わるのであったなら、清く生きた者よりも罪の重い者の方が祈りを必要としているのですから、長い祈りは、より罪の重い者の為にとっておかなければならない筈です。犯罪者への祈りを拒否することは慈善の欠如であり、神の慈悲を忘れていることになります。ある罪を犯したからといって、犯罪者を無益な者と決め付けることは、神の正義を勝手に判断していることになります。

七十、<祈り>主よ、慈悲なる神よ、たった今地上を後にしたこの犯罪者の受け入れをどうか拒まないでください。人間の正義は彼を罰しましたが、彼の心の中に後悔の念が浸透していないのであれば、あなたの罰から免れることは出来ません。
 彼の罪の深さを見えなくしている目隠しを、彼の目から外してあげてください。後悔することによって、あなたの寛大なる保護を受け、その魂が苦しみの緩和に値することが出来ますように。私達の祈りや善霊のとりなしが、彼に希望と慰安をもたらしますように。彼の悪行を新たな人生の中で改めようとする望みを抱かせ、辛抱しなければならない新しい戦いに負けてしまわないように、彼に力を与えてください。
 主よ、彼にあなたの慈悲をお与えください。