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自殺してはならない理由


 心霊主義は唯物主義の最も手強い敵であり、それ故、敵対するものに唯物主義者がいても、別に驚くべきことではない。しかし、唯物主義は、これを信奉する者の多くが、自分が唯物主義者であるとは態度をはっきりさせない教義なので、彼らは屁理屈と科学を使って反対派を封じ込めようとする。彼等の矛先は、特に不可思議な事や神業に向けられており、彼等はこれを否定する。彼等によると、心霊主義は不可思議や神業に基づいているので、馬鹿げた妄想以上の何ものでもないと公言する。
 不思議なことだが、心霊主義に最も疑念を示すものの中に、宗教の名において、これら不思議現象を否定するものがある。彼等は心霊主義と同様、これら現象についても殆ど無知なのである。彼等が無闇に不可思議現象や神業の可能性を否定する時、宗教を否定しているのだということを考えない。何となれば、宗教は啓示や奇跡を根本に置いているからである。もしも人間以外の特別なものからの伝達がなければ、啓示とは一体何なのか。モーゼ以降、聖なるものの作家達は、これら伝達の命令を語っている。まことに驚異的にして超自然的性質の諸事実がないとしたら、奇跡とは何か。また、典礼の一般義よりすると、これら現象は品位を落とすものとして排斥するが、しかしこれら現象を否定したら、全ての宗教の根本を否定することになってしまう。しかし、我々が今問題とすべきはこの観点ではない。霊の顕示を信じることが、必ずしも奇跡の問題を解決することにはならない。即ち、神は、宇宙を支配する永遠の法から、場合により逸脱してしまうのか、それともそうではないのか、この点である。この点については、全ての者に信仰の自由が残されている。心霊主義は次のように述べこれを証明している。即ち、心霊主義が立脚している現象は、外見上は超自然であり、人によってはそう見える。と言うのは、これら現象はいつでも生起するものでないし、従来知られている諸事実の枠外にあるから。そうしてまた、過去に奇跡とされたもので、現在の科学が説明している現象が色々あるが、心霊現象はこれら現象以上の超自然的なものではない、以上の通りである。全ての霊的現象は、例外なく、一般法の結果である。これら現象は我々に自然の力の一つを示してくれる。それは従来知られていない力、ないし、理解できなかった力、しかし、観察してみると、自然体系の中に含まれる力であることが分かる、これらである。従って、心霊主義とは、宗教以上に、自然から外れた吃驚する事に立脚しているわけではない。この点に攻撃を加える者は、本当の姿を知らないから、そうするのである。科学の名において攻撃する者には、次のように言おう、諸氏がそれほど研究されているなら、「もし、諸君の言う科学が、かくも多くを諸君に教えてくれ、しかも、自然の領域が無限であることを教えていないとしたら、諸君の科学とはまことにケチなものである」と。