○自分は完全に自由であると思えるような地位がありますか。
「ない。ピンからキリまで、全ての人は相互の存在を必要とするから」

○人間はどんな生活をすれば、完全な自由の状態に入りますか。
「砂漠の中の隠者ならば。二人の人間があって、相手が目に入れば、その瞬間に相互の権利とか義務とかの関係が生まれて、もはや絶対の自由というものは存在しなくなる」

○他者の権利を尊重する義務があれば、自分の権利は消えますか。
「そんな事はない。人間には生得の権利というものがある」

○口では自由を唱えても、実際は、家の中でも部下に対しても専制的である、この二つはどう繋がりますか。
「彼等は知性では自然法を知っているが、気持では高慢や利己と繋がっているのだ。自由の主張が偽りでない時は、彼等は何を為すべきかは分かっている、だが実行しないのである」