○人類の文明は、進歩していますか、それとも一部の哲学者の言うように退歩していますか。
「進歩しておる、但し不完全であるが。人間は唐突に、幼児から熟年にはならぬ」
-文明の罪ということは、当を得ていましょうか。
「神の御業をあげつらうより、文明を誤用する者達の罪をあげつらうべきである」

○文明は最後には浄化されましょうか。文明故に生まれた悪が消滅していくほどに。
「そのようになる、人間の精神性が知性ほどに発展を遂げた暁には。実がなるのは花が開いて後である」

○文明は何故に、その可能性としてもっている善なるもの一切を、早急に花開かないのですか。
「人間が未だその善いものを、受け入れるに足るほどの、準備が出来ていないからである」
-それはまたこうではありませんか、文明が新しい方向を指向すると、新しい感情がそそられるということで。
「左様でもある。また、霊がもっている能力は全て一緒に開花するのではない。事には全てその時がある。なお未完の文明より、完熟した果実を期待するわけには参らぬ」

○文明が最終の点に達した時、何によってそれを知り得ますか。
「精神の進歩によってそれが分かる。諸君は自らかなり進歩を遂げたと信じている。それは偉大な発見、素晴らしい発明を成し遂げているし、また住む家も衣類も未開人に比してぐっと良くなっているから。しかし、諸君が自らを「文明人」と呼べるのは、その社会から不名誉な悪徳を消した時、隣人愛を実践して皆が兄弟となった時である。それまでは、諸君らは単に開化した国民、文明の第一局面を横切った人々、それにすぎぬ」