○自然法は人間社会の準則として十分なものでしょうか。これは人間の法はないものとしてですが。
「もし自然法の理解が行き届き、人間がこれを積極的に実践するなら、それはそれでよかろう。但し、社会には危急を要するものがあり、その点、別の法の協同が必要である」

○人間の法に移り変わりが多い原因は何でしょう。
「野蛮な時代にあっては、最大の強者が自分の都合のよいように法を定めた。それ故、人々が正義ということに漸次目が行くにつれ、法を改変する必要が生じた。今後も、人々が正義の規準に近付くにつれて、人間の法は不動なものになっていこう。つまり、法が全ての人々の為に作られていくにつれて、自然法と一致したものとなっていこう」

○現代の社会状況では、刑法の厳しさが必要ではありませんか。
「社会が堕落していれば、法の厳しさが必要。しかし不幸なことだが、諸君らの法は悪行に対する刑罰を目的としていて、悪行の芽を摘むことを目的としていない。人間を変えることの出来るものは教育である。これさえやれば、もはや諸君等は法の厳しさを求めることをすまい」

○人間の法の変革はどうしたら出来ますか。
「それは物事の勢いということであろう。また、人間の進歩を推進する偉大な人物達の影響力が必要であろう。人間の法も随分と誤りを改変した、今後もなお多くの改変が為されるだろう。待て!」