○千里眼と呼ばれる現象は、夢や夢遊病の現象と、何らかの関連がありますか。
「これらは全く同一物である。いわゆる千里眼は、肉体は眠ってはいないが、霊がある程度自由になっている状態。千里眼は霊視である」

○千里眼能力というのは永久のものですか。
「その能力は永久のものだが、その行使はそうではない。地上より物質性の少ない世界では、霊は容易に物質から自由となって、互いに思想で交流し合う。しかし言語を使わないというわけではない。このような世界では、千里眼は大多数の住人にとって、永久能力である。彼等の通常の状態は、諸君等の清浄な遊魂状態に比較できる。この為、彼等は鈍重な肉体をまとって生まれた者達より、易々と自己表現できる」

○千里眼は自然に起きるのですか。それとも、その能力者の意志の働きでそうなるのですか。
「一般には自然に起こる。しかし、この現象生起には、意志がしばしば重要な役割を果たしている。例えば、占い師と呼ばれる人々の場合-その中には本当に能力のある者達もいる-彼等の意志の働きは、千里眼の生起の助けとなっている」

○千里眼は、訓練で発展できるものですか。
「左様、努力は常に進歩をもたらす。物事を覆っている覆いは薄れるもの」
-この能力は、肉体の体質と関係がありますか。
「肉体は確かに大きなかかわりをもつ。即ち、この能力には不適当な肉体もある」

○千里眼の家系は遺伝しますが、あれはどういうことですか。
「肉体の体質の同一性からそうなる。この体質は他の体質と同様に遺伝する。また、教育訓練でこの能力が発展すると、その能力は次々と遺伝される」

○環境によって千里眼が開発されるというのは本当ですか。
「病気、危険に瀕した時、大きなショック、そういう場合には千里眼が起きるかもしれない。肉眼では見えないものを霊眼で見る。そうなることが肉体にはしばしばあるのである」

○千里眼能力者はいつもその能力を意識しているものですか。
「いや必ずしもそうではない。本人にとってそれは極めて自然なことに思える。彼等の多くはこう思っている、もし自分の見るものを誰しもが見るならば、自分にも同じ力があることが分かるだろうと」

○千里眼能力がはっきり出ているわけではないが、日常生活で常識を超えた判断を下せる人々がいますが、その明敏性は一種の千里眼と見てよろしいですか。
「そういう判断の明敏性というのは、魂が人より自由に放射するからで、そのため肉体が重くて感性が閉ざされた人達より、一層物事を見る目が正確になるということである」
-こういう判断の純粋性というのは、場合によっては、未来の出来事を予見しますか。
「左様、そういうこともある。何となれば、この能力には多くの段階があって、ある程度能力を示す人がその全ての段階の能力をもっているかもしれないからである」