○かつて互いに愛し合った二人が、地上に再生し、めぐり逢って互いを認め合うということが出来ましょうか。
「昔のお互いだということには気付かぬだろうが、互いに引き付けられることになるだろう。前生に結んだ縁というものは、次の再生にあたっては、更に更に強い愛の原因となることが多い。地上の世界では、二人の者がほんのちょっとした偶然によって引き付けられるということがしばしばある。しかしながらこれは、千里の靄の中、求め合う二つの魂の相寄る力によってそうなるのである」
-二人が前生でのお互いを認め合うということは、もっと具合のよいことではないでしょうか。
「必ずしもそうとは言えぬ。それは諸君の想像以上に具合の悪い点が多々ある。死後に至り二人はめぐり逢い、その時になって、初めて前生での二人の事を思い出す」

○愛は常に前生でお互いが知り合っていたことから生まれるのですか。
「いや、知り合っていなくても、互いに共鳴を感じる二つの霊は、自然に互いに求め合うのである」

○二人の者がゆくりなくもめぐり逢う、これを偶然と人は呼びますが、本当は何か共感的関係というものがあって、その作用によって引き付けられると、こう考えてはいけませんか。
「人間の間には、まだ諸君等には分かっていない、幾段階かの関係というものがある。将来、磁気学はこういう関係を諸君に示してくれる、科学の水先案内となる」

○初対面の人に対し、本能的に反発を感じることがありますが、どうしてですか。
「両者の霊に潜在的な反感があり、これが言葉を交わさなくても、相手の気持を知り気持ちを見抜くからだ」

○本能的に反感を覚えるというのは、片方または双方に悪い性質があるということなのでしょうか。
「親しみをもてないからといって、必ずしも両者が悪というわけではない。反感とは、同じ考え方が持てない同士の間に起こるものだから。しかし、両者が進歩向上していくと、こんな相違はなくなり反感も消滅する」

○両者の反感は、先ず善良な側に起こるのですか。それとも性悪の方から起こるのですか。
「それは両方一緒に起こる。だがこの場合、両者の原因と結果は違っている。性悪の霊の場合は、自分を見抜いて批判できる者にはすべて反発を感じる。初めてそういう人に会うと、自分が余りよく見られそうにないことを知り、反感が憎悪や嫉妬に変わり、何か相手を傷つけたい衝動に変わってしまう。善良な霊の場合は、性悪な者に会うとやはり反感を覚えるが、それは、自分は相手に理解されないだろう、二人の気持はとても同調できないと悟るからである。しかし、彼はその善良さの故に、相手に憎しみや嫉妬をもたず、ただ相手を避け、これを哀れんで満足する」