-身体的に摂生に努めれば長生き出来るでしょうか。

「そうとは限りません。他にも考慮すべき要因が色々とあるからです。物的身体は物的法則だけで支配されているのではありません。精神的法則があり、霊的法則があり、それらが相互に関係し合っているからです。
 そもそも霊性というものは長寿とは関係ありません。霊的なものを物的なもので計ることは出来ません。長寿だから霊性が高く、短命だから霊性が低いということにはなりません」

-一点非の打ち所のない人生を送っていた人がガンで亡くなりました。なぜでしょうか。

「その答えは簡単です。その人は一点非の打ち所のない人生を送ってはいなかったということです。もし一点非の打ち所のない生活をしていれば、ガンにはなりません。ガンになったということがどこか摂理に反したことをしていたことの証明です」

 ここで、出席者の間で議論が交わされた。それを聞いていたシルバーバーチが言う-

「摂理というのは、表向きは単純に見えても、奥は実に複雑なのです。摂理のウラに摂理があり、そのまたウラにも摂理があるというふうに、幾重にも重なっているのです。全体を見ることが出来れば、一つのパターンがあることに気付かれるでしょうけど、あなた方には一つの側面しか見えません。それで[どうして?][なぜ?]という疑問が生じるのです。一部でもって全体を判断しようとするからです。
 ガンは精神の持ち方と深く関わっている病気の一つです。個体としての不調和が原因です。病理学的には寄生虫病的な増殖をする種類に属しますが、原因を辿って行くと意地汚さ・憎しみ・失意・虚栄心、その他、精神と肉体の調和を乱す何かがあり、その結果として悪性の細胞が手の施しようのない勢いで増殖していきます。
 病気は食べ物や飲み物だけで片付く問題ではありません。精神的な要素と霊的な要素も考慮しなければなりません。肉体に関わることだけで霊を判断することは出来ません。不可能なのです。例えばタバコを止めたからといって、止められずに吸い続けている人より霊的に上かというと、必ずしもそうとは言えません。霊性はその人の生き方によって自ずと決まるもので、第三者から見てどうのこうのと批判すべきものではありません」

-健康の為の法則を守り、その結果として健康体を保っていれば、霊的にも健康な側面が顕現され、それだけ立派であると言えないでしょうか。

「それは言えます。問題はそのように心掛ける動機です。何事も動機が大切です。例えば健康に良くないから肉は食べないというだけでは、霊性は向上しません。呼吸器に悪いからという理由でタバコを吸わないようにしても、それで霊性が向上するわけではありません。
 そうではなくて、霊性を開発しようと決意し、その開発に少しでも障害になるものは控えるというのであれば殊勝なことです。大切なのは動機です」

 ここで菜食主義に徹している人が、肉食をしないのは動物を殺して食することが間違いだからであることを述べると-

「人類が自分達以外の創造物への責任を自覚する段階に至れば、当然、殺生は出来なくなります。それは霊性の発達の一つの指標です」