-あなたのお説ですと、大体において人間は誕生前から地上でどういう人生を送るかは分かっているそうですが、ある未熟な霊が一回の地上生活で今度こそは飛躍的に向上してみせると決意して生まれて来た場合、それは可能でしょうか。その為に例えば霊媒としての道を選んだ場合、プラスになるでしょうかマイナスになるでしょうか。

「どちらとも言えません。要はその能力をどう使用するかです。完全に無私の献身的な態度を維持すればプラスになります。私利私欲に走ればマイナスになります」

-精神的にも霊的にも意識が向上した人が過去の罪を地上生活中に奉仕の生活によって償うのは可能でしょうか。

「勿論可能です。それが地上に生まれて来る、そもそもの目的なのですから。難しく考えることはありません。色んな霊的意識が目覚め、なぜ地上にいるかが分かれば、それからの人生は償うべきものをどんどん償う人生となります」

-歴史をみても真理が権力によって抹殺されることがあるようですが、一体そういう敵対者がいる中ではたして霊的真理を機能させることが出来るものでしょうか。

「霊的真理はいかなる物的手段によっても抹殺されることはありません。抑圧・不正・圧政・独裁などによって後退させられることはあっても、無きものにされることはありません。霊を破滅させる力をもったものは地上には存在しません。地上での真理の普及には困難はつきものです。が、真理は真理であるが故に、最後は必ず行き渡ります。
 自由を旗印にしている人が酷い目に遭うことはあるかも知れません。殉教者・改革者・先駆者といわれる人達は皆、自分が啓示を受けた真理に忠実たらんとした人達です。人類の歴史は、そうした人達が迫害に耐えながら、なおも真理への忠誠心を失うことがなかった、長い物語であるといってもよいでしょう。地上には真理を抹殺できる力は存在しません」

-生き物は全て大霊が創造したものである以上、ウイルスなども大霊がこしらえたものに相違ありません。それを殺虫剤や消毒剤などで無きものにしてしまうのは間違いでしょうか。

「そうすべきだと考えてするのであれば、そうなさればよろしい。何事も、動機によって正否が決まります。地上世界はまだ未熟です。不完全で、完全へ向けて発展しているところです。その道程には幾多の困難や試練や障害や難題が横たわります。それらにどう対処していくかによって人類の進歩が決まります。
 そもそも人間の生命を奪うようなウイルスが発生するということは、人類の生き方がどこか間違っていることの証拠です。人類の生き方は地上の環境の全てに反映するのです。生き方を正せば、そういう克服できそうにない問題は生じなくなります。人類の行動と環境との間には不離の関係があるのです」

-宇宙旅行や宇宙探索の時代に入りましたが、人間はいずれは太陽系全体にまで活動範囲を広げるべきなのでしょうか。それとも地球という一天体に留まるべきでしょうか。

「物的側面の発展を阻止することは出来ません。人間は常により高いところに憧れ、より深いものを探ろうとするものだからです。ですが、この問題でも動機が問われます。純粋な知識の追求なのか、それともライバルに先んじて物的優位を得ようとするのか、そういった点が問われます」

-人間として最優先すべきものを忘れないという点も問われるのでしょうか。

「霊的原理に基づいた行動をしていれば、そういう問題は生じません。その点皆さんは霊的真理を知り得る立場にあるという点で恵まれていらっしゃいます。少なくとも自分の鼻の先しか見えない者よりは、少しばかり遠くがお見えになります」

 -あなたは、時にはこの世の喧噪から逃れて内なる霊的叡知を求めることを奨励なさいますが、生涯を世俗と絶縁した生活を送ることをどう思われますか。例えば修道士や修道女のように隔離された世界で生きる人達のことです。

「これも動機次第です。人の為に奉仕する為であれば結構なことですし、世俗から遁れることだけが目的であれば、それは良くありません。更には、霊的資質を開発する為に物欲から離れるというのであれば、それは望ましいことです」

-鎮痛剤や麻酔薬の使用は好ましくないと、どの霊も言うのですが、酷い苦痛に苛まれている者にも絶対に使用してはけないのでしょうか。

「それは、その時の事情と動機によりけりです。痛みを和らげてあげるのであれば、悪いことではありません。それ自体は私は反対しません。私が反対しているのは、スタミナの増進の為に薬物を使用することです。地上の人間として心掛けるべき優先課題というものがある筈です。すなわち霊と精神と肉体の調和です。その基本を踏まえた上で、苦しみ喘いでいる人に一時的に特殊な処方をするのは、決して悪いことではありません」

-因果律の問題も考慮に入れなければならないのではないでしょうか。

「勿論です。私は今、目の前で七転八倒している人にどうしてあげるべきかという問題にお答えしているのです。原則として薬物の使用が良くないことは今更申し上げるまでもないことです。その時々の事情で、今はこうするしかないと思い、良かれと思ってやっている人を非難することは出来ません。
 このことは、今地上でどうすべきかと迷い、真剣に解答を求めている人達の立場も考えて申し上げていることです。地球を救う為の大事業に多くの霊が参加し、私がこうして地上圏へと降りて来たそもそもの目的も、結局はその点にあります。こうした真剣な質問を出してくださるようになったことに、私は満足しているところです。真剣に求めていけば、更に大きな光明を見出されることでしょう」