英国空軍に所属していた息子の戦死に心を痛めている夫婦が招待された。ご主人はある新聞社の編集を担当しておられる。夫妻はそれまで幾人かの霊媒を通じて息子との交信を求めてきたが、功を奏していない。そこでご主人がシルバーバーチにこう尋ねた。
-他界した者との交信を求めてあの霊媒、この霊媒と回り歩くのは良いことでしょうか。もし誰か他の人が上手く交信に成功した時に、交信の出来ない霊へのメッセージを託すことは可能でしょうか。
「私の目には人間の心と魂とが映ります。外部の身体は映りません。苦悩の淵に沈まれたあなたの心は私にはよく分かります。ですから、あなたの心の奥底でうごめいているものを私が知らずにいると思ってはいけません。あなたはまさに悲しみのドン底を体験されました。そしてその悲しみを少しでも和らげてくれるものを求めておられます。しかし、こんなことを申し上げては非情に思われるかも知れませんが、あなたが求めておられるものを叶えられなくしているのは、知らず知らずとはいえ、実はあなたご自身であることを知ってください。
宇宙には科学の実験室における如何なる分析検査にも引っ掛からず、化学薬品によってもメスによっても分析出来ず、しかも、これまで大きさを測定し重量を量り切開出来た他のいかなるエネルギーをも超越する力が存在します。
私が言っているのは愛の力のことです。その愛は全生命の根源であり、宇宙を創造した大霊すなわち神の属性であるが故に死滅することはありません。それはまさに生命の息吹でありエッセンスなのです。この愛さえあれば、縁で結ばれた者同士はあらゆるハンディキャップ、あらゆる障害、あらゆる妨害を乗り越えて、いつかは必ずお互いを見出し合います。
息子さんのことはよく存じております。聡明な、まばゆいばかりの青年でした。あなたは今その息子さんのことで心を痛めておられます。が、その息子さんは実は今もあなた方のお側にいるのです。死んでしまったのではありません。生命に満ち溢れた姿で生きておられます。いつかはその存在を証明することに成功するでしょう。そして傷付いた心を自ら癒すことになるでしょう。どうか私の言うことを素直に信じてください。息子さんは(戦死によって)何の障害も受けておられません。精神的能力も霊的能力も全く健全です。その内きっと、未だにあなたを取り巻いている濃いモヤを取り除けるようになるでしょう。それを是非とも突き破らねばなりません。
しかし、それは大変努力のいることです。実に困難なことです。いかに困難なものか、例を挙げてみましょうか。私はこうして地上との交信を可能にしてくれる通信網を操る為の訓練に二十年以上も費やしてまいりましたが、今日の地上を取り巻く状況が(戦争の為に)あまりに混沌とし、騒乱と険悪さに満ちている為に、やむを得ずその繊細な通信網を最小限に絞って、ようやくこの霊媒との連絡を確保しているのが実情なのです。
お子さんがあなた方を喜ばせてあげられないのはお子さんが悪いのではありません。地上に近い霊界の下層界における混乱状態のせいであり、それにもう一つ大切な原因として、無理もないこととはいえ、絶対的確証を得ないと気が済まない、あなたのその冷ややかな分析的精神構造があります。しかし私もお手伝いします。その内その悲しみの鈍痛を忘れかけている時があることに気付かれるようになることを、ここで断言しておきましょう。
胸も張り裂けんばかりの苦悩を味わうのも、愛することを知った者であればこそです。あなたもですよ」と言って奥さんの方を向き、更にこう続ける。「だからこそこうして私達が戻って来るのです。私がお届けする知識によって、大勢の人々の人生を台無しにしている無知を一掃しようというわけです。
地上の人々が霊的な摂理を理解し、内部に具わっている霊的資質が自然に発揮されるような自然な生活を送れば、二つの世界の間にかかっているベールが突き破られ、全ての障害が撤去されることでしょう。その障害は悉く人間の無知と迷信と偏見とによって拵えられたものばかりなのです。言うなれば闇の勢力です。是非とも打ち破って、愛と力と導きと光明がふんだんに地上へ届けられるようにしなければなりません。
私がいつも知識の普及を口にするのはその為です。霊的知識こそが、自らを閉じ込めている牢獄から魂を解放する大きな力となるのです。自由という名の陽光の中で生きるべきでありながら暗い魂の牢獄の中で暮らしている人が多過ぎます。
あなたもその仕事に参加出来ます。知識を伝達する機関(新聞社)にお勤めだからです。地上生活の総決算をする時が来た時、つまり地上に別れを告げて霊の世界へと移られると、誰がするというのでもなく、自家作用によって、自分で自分を裁くことになります。その時の判決の基準は地上で何を考えたかでもなく、何を信じたかでもありません。世の中の為にどれだれ自分を役立てたかということです。
私が説いているのは〝人の為に〟という福音です。人の為に惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです。そうするとあなたがこの世に存在したことによって世の中が豊かになるわけです。簡単なことなのです。改めて説くのもおかしい位当たり前のことなのです。ですが、やはり真実です。地上世界は単純さという本通りから外れて、ややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります。あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受け入れられなくなっている精神構造の人が大勢います。ですが、単純な真理は単純であるが故にこそ強いのです」
続いて霊界の息子さんのことについて奥さんにこう語った。
「その内お子さんは新しい世界で発見したことが伝えられるようになって、奥さんはその驚異に満ちた話に圧倒されることでしょう。
ですが、その前にどうか次のことをよく理解してください。冷たいことを言うと思わないでください。本当のことを謙虚にそして真剣な気持で申し上げます。死は、死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません。後に残された人にとってのみ悲劇なのです。暗黒の世界から光明の世界へと旅立つことは悲しむべきことではありません。
あなたが嘆き悲しむ時、それは実は我が子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり、自由の身となった息子さんのことを悲しんでおられるのではありません。息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです。もう肉体の病に苦しむことがないのです。刻々と蝕まれて行くということもありません。内部の霊的資質を開発し、それを何の障害に邪魔されることもなく自由に発揮し、それを必要とする人の為に存分に役立てることが出来るのです。
あなたは見慣れたあの姿が見られなくなったことを淋しがっておられるのです。物的身体が二度と見られなくなったことを嘆いておられるのです。しかし、本当の息子さんは立派に元気で生きておられるのです。ただその手で触ってみることが出来ないだけです。どうかその物的感覚の世界、五感というお粗末な魂の窓の向こうに目をやり、霊的実在を知ることによって得られる叡智を身に付けるように努力なさってください。
死は生命に対して全く無力なのです。生命は常に意気揚々としています。愛する息子さんは決してあなたの下を去ってはいません。寧ろ死によって霊的には更に身近な存在となっているとも言えるのです。無論、そのことが今のあなたに理解出来ないことは私も承知しております。なぜならあなたは物質の世界に生き、物質の目で見つめておられ、霊の世界の素晴らしい壮観がご覧になれないからです。しかし、いつの日かその物質のベールが取り除かれて霊的な目が開かれれば、あなたも新しい世界の目も眩まんばかりの光輝をご覧になり、人生には完璧な償いの法則があり、全てが神の摂理によって治められていることを理解されることでしょう。私も何とか力になってあげたいと思っているのですが、その為には、あなたと私とは同じ人生を二つの異なった角度から眺めていることを忘れてはなりません」
ご主人から地上の人間としての心掛けについて問われて-
「私に言わせればそれは至って簡単なことであり、なぜ地上の人間がそれを難しく考えるのか理解に苦しみます。あなたも他の全ての人間と同様に、為すべき何等かの仕事があってこの物質界に誕生して来られたのです。時には内省の時をもって、果たしてこれが自分にとっての本当の仕事なのだろうか、世の中を啓発する上で少しでも役に立っているだろうか、知識の蓄積を怠っていないだろうか、獲得した霊的真理を人に分け与える努力をしているだろうか、これで最善を尽くしていると言えるだろうか-正直に自分にそう問いかけてみることです。そうすれば自ずと答えが出てまいります。
それだけでいいのです。自分に正直になり、最善を尽くす-それだけでいいのです。宗教的信条や教義などは必要ないのです。自分は今何を為すべきかを素直に認識するだけでいいのです。その心掛けを日常生活で徹底させれば、決して道を誤ることはありません。この物質界に誕生して来た目的を成就させていることになるのです。
私達霊界の者の目には、本当は存在してはならない暗闇の中で生きている何億、何十億とも知れぬ神の子の姿が見えます。荒れ果てた惨めな家屋で空腹と渇きに苦しみながら、生得の権利であり神からの遺産であるところの〝魂の自由〟を奪われた生活を送っております。
その一方には、己の飽くなき貪欲を満たさんが為にそうした無数の同胞を虐げ続けることに知恵を絞っている者もいます。そこで私は霊性に目覚めた方々に申し上げるのです-勇気をもって闘いなさい。あらゆる不正、あらゆる闇、あらゆる横暴、あらゆる不公平と闘いなさい。その人の背後には人間的煩悩から解放された霊の大軍が控え、鼓舞し援助し、見捨てるようなことはいたましせん、と。
これが知識を伝達する手段をお持ちの方に私からお願いしていることです。私の言わんとしていることがお分かりですね。為さねばならないことが沢山あります。あなたも含めて、死後存続の確証を得たいと望んでおられる方に申し上げたいのは、(確証はおろか)霊的知識に巡り会う機会すら得られない人が無数にいるということです。
あなたも私達と同じ視野に立って地上世界をご覧になることです。そうした無数の人達が、いずこへ向かうべきかも分からぬまま、疑念と不安を抱きつつ狼狽し、途方に暮れた生活を送っております。道を見失っております。と言って、永年に亘って権威があるかに思ってきた宗教は最早信じられなくなっております。暗中模索と挫折の繰り返しです。そこで私達は考えたのです-よい道具(霊媒・霊能者)さえ用意出来れば安心と確信と自信を生み出す知識の光をふんだんに地上へもたらすことが出来るであろう。そして神が意図された通りの生き方、つまり平和と協調と愛に溢れた生活が出来、神の一部としての霊性が要求するところのものを追求することに勤しむことになるであろう、と」
-他界した者との交信を求めてあの霊媒、この霊媒と回り歩くのは良いことでしょうか。もし誰か他の人が上手く交信に成功した時に、交信の出来ない霊へのメッセージを託すことは可能でしょうか。
「私の目には人間の心と魂とが映ります。外部の身体は映りません。苦悩の淵に沈まれたあなたの心は私にはよく分かります。ですから、あなたの心の奥底でうごめいているものを私が知らずにいると思ってはいけません。あなたはまさに悲しみのドン底を体験されました。そしてその悲しみを少しでも和らげてくれるものを求めておられます。しかし、こんなことを申し上げては非情に思われるかも知れませんが、あなたが求めておられるものを叶えられなくしているのは、知らず知らずとはいえ、実はあなたご自身であることを知ってください。
宇宙には科学の実験室における如何なる分析検査にも引っ掛からず、化学薬品によってもメスによっても分析出来ず、しかも、これまで大きさを測定し重量を量り切開出来た他のいかなるエネルギーをも超越する力が存在します。
私が言っているのは愛の力のことです。その愛は全生命の根源であり、宇宙を創造した大霊すなわち神の属性であるが故に死滅することはありません。それはまさに生命の息吹でありエッセンスなのです。この愛さえあれば、縁で結ばれた者同士はあらゆるハンディキャップ、あらゆる障害、あらゆる妨害を乗り越えて、いつかは必ずお互いを見出し合います。
息子さんのことはよく存じております。聡明な、まばゆいばかりの青年でした。あなたは今その息子さんのことで心を痛めておられます。が、その息子さんは実は今もあなた方のお側にいるのです。死んでしまったのではありません。生命に満ち溢れた姿で生きておられます。いつかはその存在を証明することに成功するでしょう。そして傷付いた心を自ら癒すことになるでしょう。どうか私の言うことを素直に信じてください。息子さんは(戦死によって)何の障害も受けておられません。精神的能力も霊的能力も全く健全です。その内きっと、未だにあなたを取り巻いている濃いモヤを取り除けるようになるでしょう。それを是非とも突き破らねばなりません。
しかし、それは大変努力のいることです。実に困難なことです。いかに困難なものか、例を挙げてみましょうか。私はこうして地上との交信を可能にしてくれる通信網を操る為の訓練に二十年以上も費やしてまいりましたが、今日の地上を取り巻く状況が(戦争の為に)あまりに混沌とし、騒乱と険悪さに満ちている為に、やむを得ずその繊細な通信網を最小限に絞って、ようやくこの霊媒との連絡を確保しているのが実情なのです。
お子さんがあなた方を喜ばせてあげられないのはお子さんが悪いのではありません。地上に近い霊界の下層界における混乱状態のせいであり、それにもう一つ大切な原因として、無理もないこととはいえ、絶対的確証を得ないと気が済まない、あなたのその冷ややかな分析的精神構造があります。しかし私もお手伝いします。その内その悲しみの鈍痛を忘れかけている時があることに気付かれるようになることを、ここで断言しておきましょう。
胸も張り裂けんばかりの苦悩を味わうのも、愛することを知った者であればこそです。あなたもですよ」と言って奥さんの方を向き、更にこう続ける。「だからこそこうして私達が戻って来るのです。私がお届けする知識によって、大勢の人々の人生を台無しにしている無知を一掃しようというわけです。
地上の人々が霊的な摂理を理解し、内部に具わっている霊的資質が自然に発揮されるような自然な生活を送れば、二つの世界の間にかかっているベールが突き破られ、全ての障害が撤去されることでしょう。その障害は悉く人間の無知と迷信と偏見とによって拵えられたものばかりなのです。言うなれば闇の勢力です。是非とも打ち破って、愛と力と導きと光明がふんだんに地上へ届けられるようにしなければなりません。
私がいつも知識の普及を口にするのはその為です。霊的知識こそが、自らを閉じ込めている牢獄から魂を解放する大きな力となるのです。自由という名の陽光の中で生きるべきでありながら暗い魂の牢獄の中で暮らしている人が多過ぎます。
あなたもその仕事に参加出来ます。知識を伝達する機関(新聞社)にお勤めだからです。地上生活の総決算をする時が来た時、つまり地上に別れを告げて霊の世界へと移られると、誰がするというのでもなく、自家作用によって、自分で自分を裁くことになります。その時の判決の基準は地上で何を考えたかでもなく、何を信じたかでもありません。世の中の為にどれだれ自分を役立てたかということです。
私が説いているのは〝人の為に〟という福音です。人の為に惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです。そうするとあなたがこの世に存在したことによって世の中が豊かになるわけです。簡単なことなのです。改めて説くのもおかしい位当たり前のことなのです。ですが、やはり真実です。地上世界は単純さという本通りから外れて、ややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります。あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受け入れられなくなっている精神構造の人が大勢います。ですが、単純な真理は単純であるが故にこそ強いのです」
続いて霊界の息子さんのことについて奥さんにこう語った。
「その内お子さんは新しい世界で発見したことが伝えられるようになって、奥さんはその驚異に満ちた話に圧倒されることでしょう。
ですが、その前にどうか次のことをよく理解してください。冷たいことを言うと思わないでください。本当のことを謙虚にそして真剣な気持で申し上げます。死は、死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません。後に残された人にとってのみ悲劇なのです。暗黒の世界から光明の世界へと旅立つことは悲しむべきことではありません。
あなたが嘆き悲しむ時、それは実は我が子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり、自由の身となった息子さんのことを悲しんでおられるのではありません。息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです。もう肉体の病に苦しむことがないのです。刻々と蝕まれて行くということもありません。内部の霊的資質を開発し、それを何の障害に邪魔されることもなく自由に発揮し、それを必要とする人の為に存分に役立てることが出来るのです。
あなたは見慣れたあの姿が見られなくなったことを淋しがっておられるのです。物的身体が二度と見られなくなったことを嘆いておられるのです。しかし、本当の息子さんは立派に元気で生きておられるのです。ただその手で触ってみることが出来ないだけです。どうかその物的感覚の世界、五感というお粗末な魂の窓の向こうに目をやり、霊的実在を知ることによって得られる叡智を身に付けるように努力なさってください。
死は生命に対して全く無力なのです。生命は常に意気揚々としています。愛する息子さんは決してあなたの下を去ってはいません。寧ろ死によって霊的には更に身近な存在となっているとも言えるのです。無論、そのことが今のあなたに理解出来ないことは私も承知しております。なぜならあなたは物質の世界に生き、物質の目で見つめておられ、霊の世界の素晴らしい壮観がご覧になれないからです。しかし、いつの日かその物質のベールが取り除かれて霊的な目が開かれれば、あなたも新しい世界の目も眩まんばかりの光輝をご覧になり、人生には完璧な償いの法則があり、全てが神の摂理によって治められていることを理解されることでしょう。私も何とか力になってあげたいと思っているのですが、その為には、あなたと私とは同じ人生を二つの異なった角度から眺めていることを忘れてはなりません」
ご主人から地上の人間としての心掛けについて問われて-
「私に言わせればそれは至って簡単なことであり、なぜ地上の人間がそれを難しく考えるのか理解に苦しみます。あなたも他の全ての人間と同様に、為すべき何等かの仕事があってこの物質界に誕生して来られたのです。時には内省の時をもって、果たしてこれが自分にとっての本当の仕事なのだろうか、世の中を啓発する上で少しでも役に立っているだろうか、知識の蓄積を怠っていないだろうか、獲得した霊的真理を人に分け与える努力をしているだろうか、これで最善を尽くしていると言えるだろうか-正直に自分にそう問いかけてみることです。そうすれば自ずと答えが出てまいります。
それだけでいいのです。自分に正直になり、最善を尽くす-それだけでいいのです。宗教的信条や教義などは必要ないのです。自分は今何を為すべきかを素直に認識するだけでいいのです。その心掛けを日常生活で徹底させれば、決して道を誤ることはありません。この物質界に誕生して来た目的を成就させていることになるのです。
私達霊界の者の目には、本当は存在してはならない暗闇の中で生きている何億、何十億とも知れぬ神の子の姿が見えます。荒れ果てた惨めな家屋で空腹と渇きに苦しみながら、生得の権利であり神からの遺産であるところの〝魂の自由〟を奪われた生活を送っております。
その一方には、己の飽くなき貪欲を満たさんが為にそうした無数の同胞を虐げ続けることに知恵を絞っている者もいます。そこで私は霊性に目覚めた方々に申し上げるのです-勇気をもって闘いなさい。あらゆる不正、あらゆる闇、あらゆる横暴、あらゆる不公平と闘いなさい。その人の背後には人間的煩悩から解放された霊の大軍が控え、鼓舞し援助し、見捨てるようなことはいたましせん、と。
これが知識を伝達する手段をお持ちの方に私からお願いしていることです。私の言わんとしていることがお分かりですね。為さねばならないことが沢山あります。あなたも含めて、死後存続の確証を得たいと望んでおられる方に申し上げたいのは、(確証はおろか)霊的知識に巡り会う機会すら得られない人が無数にいるということです。
あなたも私達と同じ視野に立って地上世界をご覧になることです。そうした無数の人達が、いずこへ向かうべきかも分からぬまま、疑念と不安を抱きつつ狼狽し、途方に暮れた生活を送っております。道を見失っております。と言って、永年に亘って権威があるかに思ってきた宗教は最早信じられなくなっております。暗中模索と挫折の繰り返しです。そこで私達は考えたのです-よい道具(霊媒・霊能者)さえ用意出来れば安心と確信と自信を生み出す知識の光をふんだんに地上へもたらすことが出来るであろう。そして神が意図された通りの生き方、つまり平和と協調と愛に溢れた生活が出来、神の一部としての霊性が要求するところのものを追求することに勤しむことになるであろう、と」