(シルバーバーチ1巻より-あとがきのあるのは、これも含めて三冊だけです)

 本書はハンネン・スワッハー・ホームサークルのメンバーの一人アン・ドゥーリー女史が編纂した Guidance from Silver Birch (シルバーバーチの導き)の全訳である。
 巻頭で紹介したように、霊言集は十一冊あり、一冊一冊に編纂者の特色が出ていて興味深い。交霊会は開会の祈り-講話-質疑応答-閉会の祈りというパターンになっているが、その質疑応答は主に招待客との間で行われるから、その都度新鮮味があり、シルバーバーチも巧みに質問者に合った説明をするので聞く者を退屈させない。その相手が著名な学者であることもあれば、心霊研究家や心霊治療家であることもあり、青年牧師である場合もあれば、幼い子供達であることもあり、それが霊訓の内容を多彩なものにしている。
 本書に収められたのは大部分が講話の部分であり、質疑応答も割に平凡なものを一つの章に纏めており、全体としてみればシルバーバーチの霊訓のエキスのようなものになっている。『古代霊は語る』を読まれた方には少し物足らなさを感じられるかもしれないが、シリーズである以上は全体としてのバランスを考えねばならず、その意味で、本書は初めての方にとって恰好の〝入門書〟であるとみて選んだ。巻末の「霊的啓示の系譜」はこれに物足らなさを感じられる方への配慮と受け取って頂きたい。

 近藤 千雄