同じことが身体の障害についても言える。その障害の全てが消滅しているのである。手足は戻り、視力も戻り、知的能力も本来のものが取り戻せるのである。障害を受けているのは肉体だけなのである。霊的身体は決して傷つかない。完全無欠である。
 第一次大戦で多くの若き英雄が手足を失ってしまった今、これは実に大きな朗報というべきである。A・ウォーレス博士主催の最近の交霊会でも、出現したスピリットが最初に述べたセリフは、
 「左手がちゃんとあるよ」
だったという。同じことがアザや異常部分、盲目、その他ありとあらゆる障害について言える。それらは決して永遠に背負わされる十字架ではなく、やがて訪れる霊の世界では、全てが消滅するのである。全ての者が完全な健康体となる-霊界通信は口を揃えてそう伝えている。
 「でも・・・」と、信じられない人は次のような疑問を抱くであろう。
 「霊視能力者が描写する死者の霊姿が、老人で古い時代の衣装をつけていたり、マゲを結っていたりするが、あれはどういうことか」と。
 実は、そうした霊姿は現在のスピリットそのものの姿ではなく、そういう容姿しか記憶していない身内の人や知人の為にそういう装いをして見せたり、霊視能力者の視覚にそういうイメージを投影したものなのである。白髪のままだったり、古い時代の衣装をつけていたりするのはその為である。もしも本人の今現在の進化した姿を見せたならば、神話・伝説にある流れるような羽衣(ローブ)をつけているかも知れない。そのローブにはそのスピリットの霊格と性格を示す生地と色彩が鮮やかに出ていることであろう。が、それでは地上の者には本人であることの確認が出来ない。