霊界通信によれば、死後の向上を妨げる罪悪の中で一番厄介なのが、上流階級の生活が生み出す罪悪-因襲に縛られ、意識的向上心に欠け、霊性は鈍り、自己満足と安逸にどっぷりと浸った退廃的生活が生み出すものだという。自己に満足し切って反省の意識を露程も持たず、魂の救済はどこかの教会か権力に任せて、自らの努力を嫌う-こうした人間が最も危機的状態にあるというのである。
 教会の存在そのものが悪いというのではない。キリスト教であろうと非キリスト教であろうと、霊性の向上を促進する機能を果たしている限りは、その存在価値はあるであろう。が、そこへ通う信徒に、一個の儀式、或いは一個の教義を信じる者が信じない者よりも少しでも有利であるように思わせたり、魂の向上にとって何よりも大切である〝刻苦〟が免除になるかの如く思わせたりする方向へ誘った時、その存在は有害なものとなる。
 同じことがスピリチュアリズムについても言える。実生活での活動を伴わない信仰は何の役にも立たない。尊敬に値する指導者の下で何の苦もなく人生を生き抜くことは可能かも知れない。しかし、死ぬ時は一人なのである。そのリーダーが一緒について来てくるわけではない。そして、霊界入りしたその瞬間から、地上生活から割り出される水準の境遇に甘んじなくてはならない。霊界通信はそう説くのである。


 自殺ダメ管理人の言葉
 日本でも、「この宗教を信じれば、あなたは救われます」とか言って勧誘して洗脳するような宗教があるよな。新興宗教で、そういうケースが頻繁に発生している。しかし、そんなものは無い。どこそこの宗教・宗派に所属したからといって、そいつの罪がチャラになるなんてことはないし、死後に素晴らしい世界に行けるなんてこともない。それらは、その者自身の実生活での行いによるに決まっているだろう。ある宗教組織に所属して、毎週儀式ばかりしたとて、又、お布施をせっせとそこの宗教にしたからとて、そんなんで死後に優遇されるワケがない。そんなことも、日本人は分からないようだな。