では、未発達のスピリットに対する罰はどういう形を取るのであろうか。それは、要は発達を促進するような境遇に置かれるということである。もしかしたらそれは悲しみの体験という形を取るかも知れない。この地上においても、貪欲で同情心の欠片もなかった人間が、悲哀の体験を味わうことによって、性格が柔らぎ、人の心を思いやるようになるということはよくあることである。
 バイブルには〝嘆き悲しみ、歯がみをして苦痛に耐える外なる暗黒〟という表現がある。バイブルには読み方を誤ると大変な害を及ぼしかねない箇所が幾つかある。東洋的な表現には〝白髪三千丈〟式の誇張が多く、その点を考慮せずにそのまま受け取ってしまって、感受性の強い子供や真っ正直な大人が心身症になっているケースが少なくない。
 右の文も用心して読まないといけない。霊界通信によると、確かに〝外なる暗黒〟に相当する界層が存在することは事実のようである。〝暗黒界〟と呼んでいるが、そこは決して永遠の刑罰を受ける地獄ではない。いつかはみんな光明界へと向上していくのである。もしもそうでなかったら、全能の神にとって不名誉なことになろう。