自殺ダメ



 以上で、大まかながら霊的進化というものがバイブレーションのレベルの問題であ、そのレベルは自我意識の発達の反映であることが明らかになりました。進化するのは個的意識と呼んでいる〝霊的種子〟(魂)であり、それが無限のバイブレーションの段階を経ながら永遠に開発され続ける、ということに得心がいったことと思います。
 又、進化を促す〝心の姿勢〟にはそれなりの摂理があり、それは人間がこしらえた宗教的教義や信仰によって誤魔化すことは出来ないこと、日常生活における〝行い〟が肝心であることを認識しなければならないでしょう。
 どうやら幽界の低い階層には地上より更に広いバイブレーションの周波帯が存在することは間違いないようです。その周波帯の中にあっても、意識レベルが高まる程高級界と接触出来る周波帯が狭くなりますが、先の近似死体験に出て来た高級界の〝光の存在〟との面会も叶えられることになるわけです。
 形態のない階層では色彩が認識の手段となるのかとの問にシルバーバーチは-
 「その通りです。ただ、地上界の色彩は基本的な幾つかのものに限られていますが、こちらにはあなた方の理解を超えた波長の色彩が存在します。高級界の存在になると、外観は光り輝いて見えるだけで、一定の形態がなく、それでいてメッセージが送られてくるようになります。光輝を伴った思念体というものがあるのです」
 「幽界の低いバイブレーションの階層にはそこが物質界でないことに気付かずに、延々と、ただぼんやりと過ごしている人がいます。こちらには時間というものがないことを忘れてはいけません。そのうち自分がただの思念体の中に閉じ込められていることに気付けば、その思念体が崩壊し始めるのですが。自分でこしらえた牢獄です」
 これは死後のことに何の知識もないままやって来た者が住む階層です。その中には戦争や暴力沙汰で命を落として、あっという間に送り込まれた者が大勢います。思念が硬直していますから、精神的にも、従って霊的にも進歩せず、地上での最後となった体験による反動から抜け切れずにいます。時間が止まっているのです。その最後の体験を何回となく再生し、それが所謂〝幽霊屋敷〟となっているのです。
 こうした気の毒な霊は当然のことながら自分の本体の磁場との接触がなく、その結果としてその次元の指導霊との接触もありません。不安と恐怖、それに地上時代の誤った信仰による洗脳がそれを妨げるのです。シルバーバーチはこう述べています-
 「死後のことに無知だった者、偏見を抱いていた者、迷信によって生活を牛耳られていた者は精神的なバリアを築いており、その一つ一つが霊力の流入を妨げます。それが崩壊するまでにどれ位の年数が掛かるかは、そのバリアの性質によって異なります」
 このグループは少なくとも霊媒を使った方法によって、既に地上を去って霊の世界にいることを得心させ、〝光の存在〟に近付く為の心構えを教えることが可能な波動のレベルにいます。

 (訳者説明)
 これは「招霊会」ないしは「招霊実験」といって、そうした〝迷える霊〟を高級霊団が強引に霊媒に乗り移らせ、霊媒の発声器官を使って審神者(さにわ)と対話をさせることによって説得する方法。この方法で三十年以上に亘って救済活動を行なったのが米国の精神科医カール・ウィックランド博士で、その成果が『迷える霊との対話』に纏められている。なお、ウィックランド博士はシルバーバーチの交霊会にも度々招待されている。