自殺ダメ



 人類の地上での存続期間(寿命)に関して述べた次のシルバーバーチの言葉は、単に人類に限らず、大自然の生命の継続性を上手く表現したものとして、注目に値するでしょう。
 「四季の巡りの見事さに思いを馳せてください。寸分の狂いもなく続く永遠の循環、すなわち、全ての生命が眠る冬、生命が眠りから目を覚ます春、生命がその秘められた美しさを全開する夏、そして、大自然が声を潜めて冬の眠りに備える秋」
 「これと同じ循環(サイクル)が一人一人の生命にも繰り返されているのです。大自然の壮観が一つ一つの魂にも繰り広げられるのです。まず、個的意識が芽生える春、内在する才覚が全開する夏、生命力が衰えを見せ始める秋、そして疲れた魂に安らぎの眠りが訪れる冬」
 「しかし、物的人生の冬(死)の後に、別の次元での目覚めの春が訪れ、生命の永遠のサイクルが続けられます。このメッセージを大自然から学んでください。そして、これまで一度たりとも作用することを止めたことのない摂理は、あなたの生命に、そして全ての生命に、これからも働き続けることを確信してください」
 生命の冬が訪れると、絶対に避けられないもの、すなわち「死」に直面します。
 「物的身体があり、霊的身体があり、その二つを結び付けている生命の紐、所謂シルバーコードがあります。病気、虚弱、老齢が物的身体に忍び寄るにつれて、そのコードの調節が弛んでいきます。それは、見方によれば物的世界からの分離が進行しているということでもあります。忍び寄るその三つの原因にも物質的なもの・精神的なもの・霊的なものがあります」
 これは霊が本来の所属界へ帰ろうとしているのです。それをシルバーバーチは「肉体の死は肉体の誕生と同じです。前者は霊の退場であり、後者は霊の入場です」と表現しています。どちらの場合も〝コードの分離〟がそれを象徴しています。前者は〝天界〟へ再誕生することであり、「もう一度生まれないと天界へは入れない」という表現は、文字通りに受け取ることが出来るようです。
 霊が肉体から離れた後も爪や髪の毛が伸びたりするのは、ダブルの磁場は医学的な意味での死の後も暫くは残っていることを暗示しているようです。ホワイトイーグルは具体的にこう述べています-
 「これは肉体の死と共に分離していきますが、その一部だけは本体のオーラに吸収されていきます。そのワケは、地上界との接触によってダブルが特殊な体験を吸収しており、それがその後の生活の為に保存されるのです。その後の生活といっても霊界や神界のこととは限りません。地上界への再生の場合にも使用されます」
 これがシルバーバーチの言う「脱皮現象」の最初です。
 「それは物的身体を脱ぎ捨て霊的身体が出現する現象です。痛みは全くありません。死に際に不具合とか病気があれば何らかの反応はあるでしょう」
 「コードの切断が上手くいかない時は地上の医師に相当する者が立ち会って、そのコードが上手く切断して物的身体から霊的身体がスムーズに分離するように介護します」
 「次に問題となるのは〝覚醒〟です。これは各自が到達した意識レベルによって違ってきます。死後の存続について全く知識がない場合、或いは死後の覚醒について間違った概念を植え付けられている場合は、睡眠にも似た無自覚の状態が続きます」

 (訳者説明)
 死後の状態については宗教によって様々に説かれているが、ここではキリスト教でいう死後の睡眠の信仰、つまり死者の霊は墓で眠っていて、地球最後の日に大天使ガブリエルが吹くラッパによって一斉に目覚め、天国へ行く者と地獄へ行く者とに選り分けられるという説を念頭に置いて述べている。それを信じ切っていた者の霊は、起こされても「もうラッパは鳴ったのか?」と聞き返し、「まだだ」と聞かされると、又眠り込むという。信じられない話であるが、シルバーバーチは同じことを各所で述べている。ついでに言うと、キリスト教国で火葬を嫌うのは、目覚めた時に纏う肉体がなくなるという信仰からで、また交霊会を嫌うのも、折角眠っている霊を起こして喋らせるのは罪であるという考えからである。