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カテゴリ:★『霊との対話』 > アラン・カルデック 傲慢・自己中心的な霊

アラン・カルデック 傲慢・自己中心的な霊 目次

娘を亡くし、悲嘆に暮れて亡くなった父親のその後-アンナ・ビッテの父親

ウラン王太子-ロシアの貴族

女王ドゥード-フランスで死亡したインド人

地獄の拷問で苦しんでいる男の霊-クシュメーヌ

「傲慢は、猛毒を吐く百頭の蛇」-リスベット

クレール-極端なエゴイスト

フランソワ・リキエ-けちくさい独身の中年

愛する子供を突然失うこと程辛い経験はない。しかしながら、「最も美しい希望となっていた、たった一人の子供、全ての愛情を注いでいた子供が、自分の目の下で、苦しむことなく、また、原因も分からずに、衰弱していくのを見る」ということは、科学的な知識を狼狽させるに足る、最も奇妙な現象の一つであろう。
 あらゆる医療技術を駆使したにもかかわらず、一切希望がないことを思い知らされ、何年にもわたって、毎日、いつ終わるとも知れない苦悩に耐え続けるということ、それは、誠に恐るべき、拷問にも似た苦しみであろう。
 かくのごとくが、アンナ・ビッテの父親の立場であった。故に、暗い絶望がその魂をむしばみ、性格がますますトゲトゲしくなっていったとしても無理はない。
 そうした様子を見て、家族の友人の内の一人ーこの人は霊実在論を信奉していたーが、指導霊に事情を聞いてみようと思い立った。以下がその答えである。

 「あなたが今目にしている奇妙な現象を説明してみましょう。というのも、それは、あなたがこの子供に対して真摯な関心を寄せているのであって、ぶしつけな好奇心から聞いているのではない、ということが分かるからです。神の正義を信じているあなたにとって、それは大きな学びとなるでしょう。
 神に打たれることになった者は、神を呪ったり、反抗したりせずに、素直に神の意志に従う必要があります。なぜなら、神が理由なく罰するということは有り得ないからです。
 現在、神によって、どっちつかずの状態に置かれているこの娘は、もうすぐ、こちらの世界に還ってくることになっています。神がこの娘を哀れんでおられるからです。
 この不幸な父親は、たった一人の娘を愛するが故に、今こうして苦しんでいますが、実は、自分の周りにいる人々の心と信頼を弄んだことがあるのです。神はそれを罰しようとしました。しかし、その心の中に悔悟の気持ちが生じた為に、神は、娘の頭に振り下ろそうとした剣をしばし止めることにしたのです。だが、また反抗の気持ちが戻ってきたので、ついに罰が下されたのです。地上で罰せられる者はむしろ幸いなり。
 友人諸君、どうか、この哀れな少女の為に祈ってあげてください。この子は、もう少しすれば、ようやく最後の息を引き取るでしょう。大分衰弱しているとはいえ、この若木の中には、まだ樹液がたっぷり満ちているので、魂が離脱することは難しいと思われます。さあ、祈ってあげてください。
 後に、彼女の霊は、あなた方を助け、また、慰めることとなるでしょう。なぜなら、彼女の霊は、あなた方の多くよりも進化しているからです。
 このようにしてお答えすることが出来たのは、主の特別なお計らいがあったからです。というのも、この霊が肉体から離れる為には、あなた方の支援が是非とも必要だからなのです」

 子供を失った空虚感に耐えられずに、父親も、間もなく亡くなった。死後、娘とその父親から伝えられたメッセージを、以下に掲げることとしよう。
 
 娘からのメッセージ:「哀れな女の子に関心を示してくださって、どうも有り難うございました。さらに、指導霊のご忠告に従ってくださいましたことにも、深く感謝申し上げます。
 ええ、あなた方のお祈りのお陰で、比較的、楽に体から離れることが出来ました。お父さんときたら、お祈りもせずに、呪ってばかりいましたね。もっとも、それを恨んでいるわけではありません。私を愛するが故に、そんなふうにしたのですから。
 私は、お父さんが、死ぬ前に、早く目覚めることが出来るようにと神様にお祈りしました。私は、お父さんを励まし、勇気づけました。私の使命は、お父さんの最後を苦しみの少ないものにすることだったからです。
 時には、神聖な光がお父さんを貫いたようですが、それは一時的なものに過ぎず、直ぐに、また元の考えに後戻りしてしまいました。信仰の芽はあったのですが、世俗の関心に押し潰されてしまいました。新たな、より恐るべき試練でも来ないと、その芽は育たなかったのでしょう。
 私はといえば、もう直ぐこちらでの償いも終わります。私の罪は、そう大きなものではなかったのです。だからこそ、また、地上での償いも、それほど苦しくも、難しいものでもなかったのですが。
 私は、病気になっても、苦しくはありませんでした。私はむしろ、お父さんに試練を与える道具として使われたと言ってよいのです。私自身は苦しんでいなかったのですが、病気の私を見ることで、お父さん自身が苦しむ必要があったのですね。私は運命を甘受していましたが、お父さんはそうではありませんでした。
 現在、私は充分に報われています。神様は、私の地上での滞在の期間を縮めてくださいました。大変有り難いことです。私は、天使達に取り囲まれて、とても幸せです。私達は、全員、喜びと共に仕事に励んでおります。天上界では、仕事をしないことは、まるで拷問を受けるように辛いことなのですから」

 死後一ヶ月して送られてきた父親のメッセージ。
ー現在、霊界でどのように過ごしていらっしゃいますか?もし可能であれば、ご援助申し上げたいのですが。
 「霊界だって!霊なんかいやしない。以前知っていた者達が見えるだけだ。もっとも、彼らは私のことなど、これっぽっちも考えていないみたいだし、私がいなくなって残念だと思ってもいないようだが。むしろ、私が死んでせいせいしているようだ」
ー今、どんな立場にあるかお分かりですか? 
 「勿論だ。少し前までは、まだ地上にいると思っていたが、今では、もう地上にいないことはよく分かっている」
ーそれなら、どうして、周りに他の霊達が見えないのですか?
 「そんなことは分からん」
ー娘さんとはまだお会いになっていないのですか?
 「まだだ。あの子は死んだ。だから捜しているんだが、いくら呼んでも応えがない。
 あの子が死んだ時、地上に残された私は耐え難い空虚を味わった。死ぬ段になって、『これでようやくあの子に会える』と思ったのだ。だが、死んでみたら何もなかった。孤立があるばかりだ。誰も話しかけてくれない。これでは、慰めも、希望もないではないか。
 それでは、さらば。娘を捜さねばならないのでな」

 霊媒の指導霊からのメッセージ:「この男は、無神論者でも唯物論者でもありませんでしたが、漠然とした信仰しか持っていませんでした。神のことを真剣に考えたこともなければ、死後のことに思いを巡らせたこともなく、ひたすら地上の俗事にまみれて生きたのです。
 娘を救う為ならば、何でも犠牲にしたでしょうが、しかし、一方で、自分の利益の為ならば、他人を犠牲にしてはばからなかったのです。つまり、もの凄いエゴイストだったということです。娘以外の人間のことは、考えたことさえありませんでした。
 既にご存知のように、神はそのことで彼を罰したのです。地上においても、彼からたった一人の娘を取り上げ、それでも悔い改めなかったので、霊界においても、彼から娘を取り上げました。また、彼は誰にも関心を示さなかったので、こちらでは誰も彼に関心を示しません。それが彼に対する罰なのです。
 実は、娘は近くにいるのですが、それが彼には見えないのです。もし、彼に娘が見えれば、それは罰にはならないからです。
 彼は今何をしているのでしょうか?神に向かっているでしょうか?悔い改めているでしょうか?いいえ。文句を言うだけです。神を冒瀆さえしています。要するに、地上でしていたのと同じことをしているのです。
 お祈りをし、忠告をして、彼を助けてあげなさい。そうしないと、いつまでも、この盲目状態が続くことになります」

1862年、ボルドーにて。
 苦しんでいる霊が、「自分はウランというロシアの貴族である」と言って、以下のメッセージを伝えてきた。
ー現在の状況を教えて頂けますか?
「『ああ、心貧しき者達は幸いなり。天国は彼らのものである!』
 どうか私の為に祈ってください。心貧しき人々は幸いです。なぜなら、試練に立ち向かう時に、謙虚な姿勢で臨むからです。
 あなた方、つまり、地上にいた時に幸福であった人々を羨望の眼差しで見ていたあなた方には、彼らが、その後どうなったかは、分からないでしょう。彼らが、頭の上に、燃え盛る石炭を積まれているのを知らないでしょう。富を自分の楽しみの為だけに使った者が、その後、どのような犠牲を払うことになるか、あなた方には見当もつかないでしょう。
 傲慢な暴君であった私は、圧政を敷いて人々を散々痛めつけました。私が傲慢によって犯したこれらの罪を、神の許可によって償うことが出来たなら!
 ああ、傲慢!この言葉を繰り返し言って、忘れないようにしてください。傲慢こそが、人間を襲うあらゆる苦悩の原因なのです。
 ああ、私は、権力を濫用し、私に与えられていた恩寵を濫用しました。私は、家臣達に対し、冷たく、残酷で、彼らを、私のあらゆる気まぐれに従わせました。そうして、私はあらゆる邪悪な欲望を満たしたのです。
 私は、威厳、栄誉、財産を求めたが、それらをあまりに多く得すぎた為に、その重さに耐えられずに潰れたのです」

 人生に失敗した霊達は、殆ど例外なく、「自分が失敗したのは、重過ぎる荷物を負わされたからだ」と言う。これは、彼らなりの言い訳なのであろうが、そこには、まだ傲慢さが残っている。彼らは、「自分が悪かった為に失敗した」と認められないのである。
 神は、どんな人に対しても、負える以上の荷物を負わせることはない。また、その人が与えることの出来るものより多くのものを要求することもない。種から芽を出したばかりの幼い苗に、「大木と同じだけの果実をならせよ」とは言わないのである。
 神は霊達に自由を与えておられる。彼らに欠けているのは意志のみである。そして、意志は、彼ら自身が持つ他ないものであって、誰かが強制的に持たせることは出来ない。意志さえあれば、克服出来ない欠点はない。だが、ある欠点を持っていることに満足している限り、それを克服しようと努力することは有り得ない。
 したがって、いかなる結果が出ようとも、全て自分に責任があるのである。他者や環境を責めるべきではない。

ーあなたは、ご自分の過ちを自覚しておられます。それこそが、向上への第一歩ではないでしょうか?
「この自覚は、まだ苦悩を呼ぶのみです。多くの霊にとって、苦悩とは、物質的な側面に原因があるのです。というのも、未だに物質的なものにこだわっているので、精神的な側面が見えてこないからです。私の霊は肉体から離脱しましたが、肉体が感じていた恐るべき感覚が、そのまま霊に引き継がれているのです」
ーあなたの苦しみがいつ頃終わるか、見当はつきますか?
「それが永遠に続くものでないことは分かります。しかし、それがいつ終わるのかは、全く分かりません。その前に、試練を受ける必要があるのでしょう」
ー試練は、もうすぐ始まると思いますか?
「よく分かりません」
ーあなたは、ご自分の過去世の記憶を持っていますか?これは、教育的な見地からお聞きしているわけですが。
「ええ。それに、あなたの指導霊達は、全て知っているはずです。
 私は、マルクス・アウレリウスの時代にも生きていました。その時も、私は権力者であり、傲慢であり、傲慢ゆえに失敗しました。傲慢こそが、あらゆる転落のもとであります。
 その後、何世紀にもわたって霊界で修行した後、私は、無名の人間として目立たない人生を送ることにしました。貧しい学生として、私は物乞いして生きました。しかし、傲慢さはなくなりませんでした。知識はたくさん身につけましたが、温かい心は得られませんでした。野心家の学者として、私は、最も高く買ってくれた悪魔に魂を売り、復讐と憎悪に生きたのです。まずいとは感じましたが、名誉と富への渇望が、良心の叫びを押し殺してしまったのです。その時も、償いは、長く、厳しいものでした。
 そして、今回の転生でも、私は、贅沢と権力に満たされた生活を再び選んだのです。自分で『暗礁』を避けることが出来ると思って、人の意見には耳を貸しませんでした。またしても、傲慢さから、自分の考えだけを重んじたのです。私を見守って忠告してくれる友人達もいたのに、彼らの言うことにも耳を傾けませんでした。その結果がどうなったかは、あなたがよく知っているとおりです。
 今日、ようやく事態がのみ込めました。主の慈悲に期待することにします。打ち砕かれた私の思い上がりを、神の足元に置き、私の肩に、最も重い謙譲の荷物を置いてくださるよう、お願いしてみましょう。神の恩寵のおかげで、この荷物は、より軽く感じられることでしょう。
 私と一緒に、そして私の為に、祈ってください。そして、あなた方を神の方に高めていく本能を悪魔が破壊しないようにと祈ってください。
 苦しみの中にある兄弟達が、私の例を見て気がつきますように。『傲慢とは幸福の敵であり、人類に襲いかかる全ての悪は傲慢から生じる』ということ、そして、『この悪は霊界までもついていく』ということを、どうか決して忘れないでください」

 霊媒の指導霊からのメッセージ:「あなたは、この霊に対して、いぶかしい感じを持ちました。というのも、彼の洗練された言葉遣いが、現在の彼の苦しみに満ちた境涯から、あまりにも、かけ離れているように思われたからです。でも、心配は無用です。あなたは非常に大切な教えを得たのです。この霊は、大変な苦しみの中にあるとはいえ、知性が相当高いので、あのように優れた言葉遣いで話すことが出来たのです。
 彼に欠けているのは謙虚さだけです。そして、この謙虚さがないと、人、そして霊は、神のもとに決して至ることが出来ないのです。彼は、ようやく、この謙虚さを得ることが出来ました。
 我々は、忍耐強く、彼が新たなる試練に勝利することを願い続けましょう。
 我らの父なる神は、智慧と正義の神です。神は、人間が、自らの悪しき本能を制御しようとして払う努力を、きちんと評価してくださいます。
 あなた方が収める一つひとつの勝利は、進化の階梯の一段一段に相当します。この階梯の一番下の段は地上界に接しており、一番上の段は神の足元に至っているのです。ですから、勇敢に、この階梯を上りなさい。強い意志を持った者には、この階梯は楽なのです。いつも上の方を見て、勇気を奮い起こしなさい。
 途中で止まり、引き返す者は不幸です。彼らは目がくらんだのでしょう。空虚が彼らを取り囲み、恐れさせるものです。彼らは力を失い、こう言います。
 『もっと上ろうとしても無駄だ。たったこれだけしか進んでいないのだから』
 いいえ!友人達よ、決して後戻りしてはなりません。傲慢は人間には特有のものですが、その傲慢を上手に使って、この階梯を上り続ける為の力と勇気に変えることも出来るのです。弱さを制御する為にこそ傲慢さを使い、永遠の高峰の頂上を極めるのです!」

インド人であるが、1858年、フランスで死亡。

ー地上を去る時には、どんな感じがしましたか?
「どう言っていいのか分かりません。まだ混乱しているからです」
ー今、幸福ですか?
「自分の生き方を後悔しています・・・。なぜか、よく分からないのですが・・・、鋭い苦痛を感じます。『死ねば、自由になる』と思っていたのですが・・・。ああ、体が墓から抜け出せるとよいのに」
ーインドに埋葬されなかったこと、つまり、キリスト教徒達の間に埋められたことを悔やんでいますか?
「はい。インドの地であれば、こんなに体が重い感じはしなかったでしょう」
ーあなたの亡骸に対して行われた儀式については、どう感じていますか?
「殆ど意味がありません。私は女王であったというのに、私の墓の前で、皆が跪いたわけではありませんでしたから・・・。
 ああ、どうか放っておいて頂けませんか・・・。私は、話すように強制されていますが、本当は、私が、今どんな状態であるか、知られたくないのです・・・。私は女王であったのですよ。どうか、察してください」
ー私達は、あなたに対して敬意を持っています。私達の大切な教訓にしたいと思いますので、どうか質問にお答え頂きたいのです。
 あなたの息子さんは、将来、国を復興させるとお思いですか?
「勿論です。私の血を引き継いでいますから、あの子には、充分、その資格があるはずです」
ー今でも、生前と同じく、息子さんの名誉が回復されることをお望みですか?
「私の血が大衆の中に混じることは有り得ません」
ー死亡証明書に、あなたの出生地を書くことが出来ませんでした。今教えて頂けますか?
「私は、インドで最も高貴な家柄に生まれました。デリーで生まれたはずです」
ーあなたは、あれ程の豪奢に囲まれ、栄光に包まれて生涯を過ごされました。そのことを、今、どのように感じておられますか?
「あれは当然のことです」
ー地上では、大変高い身分であられたわけですが、霊界に還られた今も、同じように高い身分をお持ちなのですか?
「私は常に女王です!
ああ、誰かおらぬか?早く奴隷を連れて来なさい!身の回りの世話をする者がいないではないか!一体何をしているのか!早く!・・・。ああ、どうしたのだろう?ここでは、誰も私のことを気にかけてくれないようだ・・・。でも、私は常に女王・・・」
ーあなたはイスラム教徒だったのですか?それとも、ヒンドゥー教徒だったのですか?
「イスラム教徒でした。でも、私は神よりも偉大であったので、神に関わる必要はなかったのです」
ーイスラム教もキリスト教も、人間を幸福にする為の宗教ですが、両者には、どのような違いがあるとお考えですか?
「キリスト教は、馬鹿げた宗教です。だって、『人類全員が兄弟だ』などと言うのですから」
ーマホメットについては、どうお考えですか?
「あの男は王家の者ではありませんでした」
ーマホメットには神聖な使命があったのでしょうか?
「そんなことは、私には関係ありません」
ーキリストについては、どうお考えですか?
「大工の息子のことなど、考えたことはありません!」
ーイスラム教圏では、女性達は男性の視線から守られていますが、これについては、どうお考えですか?
「私は、女とは支配する存在だと思っております。そして、私は女でした」
ーヨーロッパの女性達が謳歌している自由を羨ましいと思ったことはありませんか?
「ありません。彼女達の自由にどんな意味があるというのかしら?奴隷を持つ自由すらないのに」
ー今回の転生以前に、どのような転生をされていたか、思い出すことは出来ますか?
「私は、いつだって女王として転生しているはずです!」
ーお呼びした時、どうして、あんなに素早く来られたのですか?
「私は、嫌だったのですが、そのように強制されたのです・・・。私が、喜んで質問に答えているとでも思っているのですか?あなたは、自分を一体誰だと思っているの?」
ー誰に強制されたのですか?
「知らない者です・・・。でも、おかしい・・・。私に命令出来る者などいないはずなのに」
ー今、どのような姿をしていますか?
「常に女王です!・・・。もしや、私が女王ではなくなったなどと・・・。無礼者!下がりなさい!それが女王に対する口のきき方ですか!」
ーもし、我々が、あなたのお姿を見ることが出来るとしたら、豪華な衣装を身につけた、宝石で飾られたお姿を見ることになるのでしょうか?
「当たり前です!」
ー地上から去られたというのに、まだ衣装や宝石を身につけておられるのですか?
「勿論です!・・・。そのままです。私は、相変わらず、地上にいた時のように美しいのです・・・。一体、私がどんな姿になっていると思っているの?見えもしないくせに!」
ーここにいらして、どのような印象をお持ちですか?
「出来ることなら来たくありませんでした。あなた方の態度がぶしつけだからです。あなた方は、一体、私が女王であることを知っているのですか?」

 聖ルイからのメッセージ:「そろそろ帰してあげましょう。可哀想に、完全に迷っています。本当に気の毒な方です。さあ、これをよき教訓としなさい。高過ぎるプライドのせいで、どれくらい彼女が苦しんでいるか、あなた方には分かりますか?」

 今は墓の中にいる、この身分の高い女性を招霊することにより、インドの女性が受ける情操教育の面に関して、これほど意味深長な返答が得られるとは思ってもみなかった。
 我々は、むしろ、哲学とまでは言えないにしても、地上での栄華や身分の虚しさに対する健全な評価が引き出されるものと思っていた。ところが、全くそうではなかった。この霊は、地上時代の考えをそっくりそのまま持ち続けていたのである。
 特に、プライドという幻想は完全に保たれており、その為に、自分の弱さを認められない。そして、そのことで非常に苦しんでいるのである。

 強情な霊達が、全て、意地悪、かつ邪悪であるわけではない。「悪をなそう」と思っているわけではなくても、傲慢、無関心、或は無気力から、強情となり、停滞している霊の数は、相当多いのである。
 だが、彼らの不幸が、より耐え易い訳ではない。というのも、この世的な気晴らしがないだけに、「何もすることがない」という状態は、大変な苦しみとなるからだ。「苦しみが、いつ終わるか分からない」ということは、実に耐え難いことである。
 しかし、彼らには、それを変える気がないのである。彼らは、地上にいる時に、自分自身に対しても、他人に対しても、役に立つことは何もせず、いわば無用の存在であった。そして、そのうちの、かなりの数の者達が、人生に嫌気がさして、特にこれといった理由もなく自殺するのである。
 こうした霊達よりも、はっきりした悪霊達の方が、かえって救い易い。悪霊達は、少なくともエネルギーに溢れており、一旦目を覚ませば、悪に邁進していたのと同じ位熱心に、善の道を突き進むことになるからだ。
 無気力な霊達が、はっきり感じられる程進歩する為には、数多くの転生を経験する必要があるだろう。ほんの少しずつだが、退屈に邪魔されながらも、何らかの職業に就いて、そこに楽しみを見出す。そして、やがては、その職業が必要と感じられるようになるまで頑張る。こうして、ゆっくり向上していけばよいであろう。

1862年、ボルドーにて。
 クシュメールと名乗る霊が、ある時、自発的にメッセージを送ってきた。霊媒は、こうした霊示を受け取ることに慣れていた。霊媒の指導霊が、しばしばこのような低級霊を連れて来ていたからである。霊媒自身が教訓を学ぶこと、そして、当該霊に向上の機会を与えること、この二つがその目的である。

ーあなたはどなたですか?お名前を聞いた限りでは、男性なのか女性なのか分かりませんが。
「男だ。これ以上考えられないほど不幸な男の霊だ。地獄のあらゆる拷問で苦しんでいるのだから」
ー伝統的なカトリックが主張するような地獄というのは実は存在しないのですよ。従って、いわゆる地獄の拷問というものもありません。
「何をたわけたことを言っているんだ!」
ーあなたが置かれた状況を説明して頂けませんか?
「そんなことをする気は毛頭ない」
ーもしかして、あなたが苦しんでいる原因の中には、エゴイズムが入っているのではありませんか?
「ふん・・・そうかもしれん」
もし楽になりたいのであれば、あなたのそういった悪しき傾向性を捨てる必要があります。
「そんなことは心配してくれなくて結構。お前には関係ない。それよりも、俺の為、そして他の霊達の為に、とにかく祈ってくれんかね。話はその後だ」
ーしかし、まず悔い改めをしないと、お祈りの効果は殆どありません。
「祈りをせずに、そんなふうにべらべら喋っていても、俺はちっとも向上出来ないぞ」
ー本当に向上したいのですか?
「多分な。だが、よく分からん。祈りが効くかどうか試してみよう。それが一番大事なことだ」
ーでは、安らぎを強く願って、私と一緒にお祈りをしてください。
「俺はいいから、とにかくお前がやってみてくれ」
ー(祈った後で)いかがですか?
「俺が思っていたみたいにはなってないぞ」
ー長い間病気をしている人に、一度、薬を与えたからといって、直ぐに治るわけではありません。
「ふん、そうかもしれん」
ーまた来てくださいますか?
「ああ、呼んでくれればな」

 霊媒の指導霊からのメッセージ:「我が娘よ、あなたは、これから、この強情な霊には手を焼くでしょう。しかし、深い迷いの中にいない霊を救ったところで、何程のことがありましょうか。
 勇気を出しなさい!根気強く続ければ、必ずやり遂げられます。お手本を見せ、時間をかけて説得すれば、どんな罪深い霊であっても、最後には必ず立ち直ることが出来るでしょう。どんなに邪悪な霊であっても、やがては自己改善に取り組むものです。
 仮に、すぐ成功しなくても、その為に費やした時間と労力は、決して無駄になることはありません。彼らに投げかけられた、よき言葉、よき考えは、必ず彼らを動かし、考えさせるからです。種を蒔いておきさえすれば、それがいつかは芽を出すのです。そして、やがては果物をならせます。ツルハシを一度打ち込んだだけでは、頑丈な岩は割れないでしょう?
 このことは、よいですか、我が娘よ、生きている人間にも当てはまるのです。どんなに強く霊実在論を信じている人でも、あっという間に完璧になれるわけではないということを覚えておきなさい。信ずることは、最初の一歩に過ぎないのです。次に、本物の信仰がやってきます。そして、ようやく自己変革が可能となるのですよ。しかし、多くの人達にとっては、まず゜何よりも、霊界に実際に触れてみることが大切なのです」

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