-霊界から地上へ誕生するに際しては、地上で果たさねばならない仕事を予め見せられるのでしょうか。

「一般的にはそうです。その人の霊的発達程度に応じて、どういうことをするかの選択が許されます。見せられるといっても、細かい点まで一々見せられるわけではありません。地上でも、例えば溺れて危うく死に掛かった人が、その危機一髪の瞬間に、それまでの過去の生活を全部見た、という体験をすることがありますが、事実そういうことは有り得ることでして、地上への誕生前に地上生活を予め見せられるのも、そういう形でのことです。そういう生活がその人の次の進化の階梯にとって必要であるとの認識のもとに選択するのです。霊的に進化した人ほど困難な仕事を選ぶものです。
 それは当然ではないでしょうか。高度な叡智を身につけた人が安楽な仕事を選ぶはずはありません。偉大な人物が苦難の人生を送るのは、その辺に理由があります。それはその人が覚悟していた挑戦です。それを克服することによって、それまで未開発だった資質が開拓され、霊性が一段と発現されるのです。しかもそれは、死後霊界において為さねばならない、より大きい仕事の為の準備でもあるのです」

-それは自分で選ぶのですか、それとも授けられるのですか。

「どちらの場合もあります。こういうことが出来るという可能性と、これだけのことはしなくてはならないという責務とが指摘されます。それは、ある一定レベルの発達段階に達した人の場合です。その場合でも選択の自由は許されます。最も、選択の余地が与えられない場合もあります。どうしてもそうならざるを得ないカルマが回ってきた場合です」

-そちらから地上界へ誕生するのは一種の[死]とみてよいのでしょうか。

「結構です、一種の死です。あなた方が死と呼んでいるのは霊的に見れば霊界への誕生であり、あなた方が誕生と呼んでいるのは、霊的には死と同じです。
 何度も申し上げていることですが、仲間が地上界へ行ってしまうのを見て、霊界では大勢の者が涙を流しているのです。反対に、地上を去ってこちらへ来るのをあなた方が悲しんでいる時、私たちは[ようこそ]と言ってよろこんで迎えているのです。すべては全体としての視野の捉え方の問題です」