そう述べてから、今度はゲストのスイス人夫妻の方を向いた-
 「お二人は本当に恵まれた方です。これまでに受けられた霊的な導きについて、きちんと理解しておられますし、こうしてお二人が結ばれるにいたった奇しき縁の糸も、明確に認識しておられます。さらには、これからお二人に課せられている仕事も分かっておられます。
 残念ながらスイスは唯物的な傾向の強い国で、霊的なものよりも物質的なものに関心が偏っています。物的な財産の多い者が成功者と見なされます。拝金主義が横行しています。とても美しい国で、国際的にも大きく貢献できるものを持っているだけに、そのことがとても残念に思われます。
 あなた方の手が差し伸べられる相手は、あまり多くはいません。大半の人が唯物的な観念に浸っています。霊的な知識に目覚めるには、困難に打ちひしがれ、危機・病気・死別といった[不幸]によって魂が絶体絶命の窮地に追詰められた時でしかありません。でも、あなた方のもとに案内されてくる人はいます。チャンスと見たら、積極的に説くことです。
 といって、闇雲に知識を押し付けるのは感心しません。受け入れる用意があるとみた人に説くことです。議論はしても無駄です。無知と叡智とが相撲を取っても始まりません。勝ち敗けの問題ではないからです。目的は相手に自分の霊性に気付かせ、ただの肉の塊ではなく、死後にも生き続ける霊的な宝が隠されていることを教えてあげることです。
 そういう人が必ずお二人のもとを訪れます。そのためにお二人は結ばれたのです。それが、お二人に課せられた仕事です。これまで色々と紆余曲折を経ながら、また様々な困難を克服しながらも、今こうしてこの仕事に携わることができているように、今後も背後霊団の力でお二人の為すべき仕事が用意されてまいります。
 ですから、明日のことを思い煩うことなく[わが道]を歩まれることです。お二人は守られています。導かれています。大いなる愛の力がお二人を包んでおります。地上時代の血縁で繋がっている霊ばかりではありません。もっと強力な絆-お二人を通して人類の為に役立ちたいとの一念で結ばれている類魂も参加しております。
 お二人は何ものにも代えがたい光栄に浴しておられます。本当の意味で人のために役立つことをなさっているからです。霊的真理を説き聞かせることは、神の愛を注ぐことです。その愛が魂の琴線に触れると、まず精神の視野が開けて人生観が変わり、あなた方が説く霊的知識の掛けがえのない価値に気付くようになります。
 では最後に、皆さんと共に大霊への感謝の祈りを捧げましょう。私たちはその大霊の愛と叡智の使者なのです。私たちの行為の一つ一つによって、それが大霊へ近付かんとする真摯な願いの表現であることを示し、大霊の心を我が心として、宇宙の営みと一体となり、愛のマントに包まれていることを自覚できますように」