霊能養成会のメンバーを中心として開かれた交霊会で、シルバーバーチは矢つぎ早の質問を受けた。

-地上では肌色による人種差別が問題となっていますが、霊界でもあるのでしょうか。

「霊の世界が何もかも明るく美しいものばかりと思うのは間違いです。なぜなら、そちらの世界から送り込まれてくる者によって構成されているからです。
 もしそちらから送り込まれてくる者が聖人君子ばかりであれば、死後の世界は今直ぐにも天国となるでしょう。ところが残念ながら、現実はおよそそれとはかけ離れております。私達が迎え入れる者の中には、性格のいびつな者、無教養の者-霊的なことに無知な者-がいます。そういうものを学ぶ環境に置かれていなかった人達です。
 また、利己的なことにばかり奔走して、霊的な側面が全く眠ったままの状態でやってくる者もいます。ですから、霊の世界を美と光と素敵さばかりであるかに想像するのは間違いです。
 霊の道具となる為の訓練をなさっているあなた方の役目、つまり霊能者となる為の仕事は、人々に地上生活の本来の生き方を教えることによって、少しずつでも霊の世界の暗い部分を無くしていくことなのです。そうすれば、どちらの世界も明るくなります。地上天国を願うのであれば、そうするよりほかに道はありません」

容易でない霊能者への道

-霊的悟りへの道はなぜこんなに厳しいのでしょうか。

「霊的な褒賞が大した苦労もなく簡単に手に入るものだとすれば、それはあえて手に入れる程の価値はないでしょう。霊性を磨く道は容易ではありません。困難の連続です。奥深く踏み入る程、平坦な人生にはない体験ばかりとなり、孤独を味わうようになります。
 しかしその一方で、内面的にはそれに似合っただけの埋め合わせ-霊性の成長、悟り、背後霊との結束の強化、インスピレーションの増幅、直観的な価値判断力の向上、といったものが身につきます。霊的な成長の成就というのは、そうしたものを身に付けることを言うのです」

-誠実さ、一途さ、献身性をそなえた優秀な霊媒が育った時の、そちら側の反応はどのようなものでしょうか。

「潜在的な霊能者を探し出し、それを指導して[使いものになる霊媒]、つまりこちらから伝達する知識や叡知を純粋な形で受け止めてくれる段階にまで持っていくには、大変な時を要します。そして、その段階に来てから、今度は、内的な成長を成就する段階が始まるのです。
 そういう献身的な霊媒、つまりこちらからの指導を素直に受け入れてくれる有能な人材を確保した時の喜びは、ひとしおです。その霊媒を通してさらに大きな霊力を地上へ送り込み、それだけ多くの成果が成就されるからです。
 地上というところは今もって混沌として、悲劇と暗黒と無意味な苦悶に溢れ、間違った生き方、間違った考えが生み出す病に苦しめられております。そうしたものを一掃して地上なりの威厳と光輝に溢れた生活を創り出す資質を内部に秘めているにもかかわらず、現実がそのような状態であることが哀れに思えてなりません。なぜ人間は暗黒の方を好むのでしょうか。
 が、そこにあなた方の活躍の場があるのです。死別の悲しみに暮れている人には死後の存続の事実を教え、病気に苦しむ人には癒しを与え、生きる目的を見失っている人には本当の[人の道]を教えてあげるのです」