では、その真実性の証拠をどこに求めるのかということになるが、これは、その通信の内容を検証する以外には他に何の手掛かりもない。端的に言えば、霊媒が知っている筈がないプライベートなことを述べていることが最も有力な証拠であり、それをテレパシー説-霊媒が出席者の心の中から読み取って述べた-などという飛躍した説で片付けるべきではない。
 私は、大勢の方に、ある信頼のおけるプロの霊媒を紹介してあげている。その際、結果を正直に報告してくれるようにお願いしてあるが、その方達からの驚きと感謝の手紙を数多く受け取っている。
 「素晴らしい掛け替えのない体験をさせてくださって感謝致しております。霊媒の方は関係者の名前を一つも間違わずに述べ、その人達に関する話は何もかも正確でした」
 このように述べる女性の場合、ご主人との間で、あることに関して意見の食い違いがあって混乱していた。そのご主人が亡くなってから、右の霊媒を通して事の真相を教え、誤解の原因は何通かの手紙が届かなかったことにあり、届かなかった理由はこうです、と明快に述べたのだった。
 次のケースも夫婦間の問題であるが、こちらの場合は奥さんの方が他界している。そのご主人が言うには「交霊会は大成功でした。特に私がデンマーク語で語りかけると、(デンマーク人の)妻は英語で答えてきた」ということである。
 その他に友人同士のケース、母親と息子のケース。特に第一次大戦で戦死した子息と声の対面をしたケースが多く、「よい霊媒を紹介してくださって有難うございました」という礼状を沢山頂いている。無論全てが成功だったわけではない。完全な失敗に終わったケースもある。が、その失敗の数は、全体の割合からいうと、英国の公衆電話の故障の回数よりも少ないといっても過言ではない。
 私に言わせれば、これだけの事実を前にしてなお死後の存続を否定するには、そうした事実を無視するか歪曲するしかない。