自殺ダメ


 (自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)

 天狗界の探検に引き続いて、私は指導役のお爺さんから、龍神の修行場の探検を命ぜられました。-
 『いつかは龍宮界への道すがら、ちょっと龍神の修行場を覗かしたこともあるが、あれではあまりにあっけなかった。もう一度汝を彼処へ連れて行くとしよう。あの修行場には一人の老練な監督者が居るから、、不審の点は何なりとそれに訊ねるがよい』
 『そのお方もやはり龍神さんでございますか・・・・』
 『無論そうじゃ。が、ワシと同様、人間と面会する時は人間の姿に化けている・・・・』
 一度行ったことのある境地でございますから、道中の見物は一切抜きにして、私達は一思いに、あの物凄い龍神の湖水の辺へ出てしまいました。こちらの世界では遅く歩くとも、速く歩くとも、全て自分の勝手で、そこは誠に便利でございます。
 と見ると、水辺の、とある巨大な岩の上には六十前後と見ゆる、一人の老人が、佇んで私達の来るのを待っておりました。服装その他大体は私の案内役のお爺さんに似たり寄ったり、ただいくらか肉付きがよく、年輩も二つ三つ若いように見えました。それが監督の龍神さんであることはここに断るまでもありますまい。
 一応簡単な挨拶を済ませてから、私は早速右の監督のお爺さんに話しかけました。-
 『修行場の模様はいつか拝見させて頂きましたので、今日は寧ろ龍神さんの生活につきて、色々腑に落ちかねる点を伺いたいのでございますが・・・・』
 『何なりと訊ねてもらいます。研究の為とあれば、ワシの方でもそのつもりで、差し支えなき限り何もかも打ち明けて話すことにしましょう。龍神の世界は人間界と大分に勝手が違うから、訊く方でもなるべくまごつかぬように・・・・』
 あっさりとさばけた態度で、そう言われましたので、私の方でもすっかり安心して、思い浮かぶまま無遠慮に色々な事をお訊きしました、その時の問答の全部をここでお伝えする訳にもまいり兼ねますが、ただあなた方の御参考になりそうな箇所は、成るべく洩れなく拾い出しましょう。
 問『龍神の子供は現在でもやはり生まれているのでございますか?』
 答『人間の世界で子供が生まれるように、こちらでもズンズン殖えます・・・・』
 問『生まれたての若い龍神の体はどんな体でございますか?』
 答『別に変わった体でもないが、しかし人間からいえばつまり一の幽体、勿論肉眼で見ることは出来ぬ。大きさは普通三尺もあろうか・・・しかし伸縮は自由自在であるから、言わば大きさが有って無いようなものじゃ・・・・』
 問『蛇とはどう違いますか?』
 答『蛇は元々地上の下級動物、形も、性質も、資格も龍神とは全く別物じゃ。蛇がいかに功労経たところで龍神にはなれる訳のものでない・・・・』
 問『龍神さんはやはり人間の御先祖なのでございますか?』
 答『左様、先祖といえば先祖であるが、寧ろ人間の遠祖、人間の創造者と言ったがよいであろう。つまり龍神がそのまま人間に変化したのではない。龍神がその分霊を地上に降して、ここに人類という、一つの新しい生物を造り出したのじゃ』
 問『只今でも龍神さんはそう言ったお仕事をなさいますか?』
 答『イヤこれは最初人類を創り出す時の、ごく遠い太古の神業であって、今日では最早その必要はなくなった。そなたも知る通り人間の男女は立派に人間の子を生んでいるであろうが・・・』
 そう言ってお爺さんはにっこりともせず、正面から私に鋭い一瞥を与えられました。
       
       
自殺してはならない霊的な理由 自殺志願者は、まず[自殺の霊的知識]を読んで!
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