自殺ダメ


 (自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)

ステッド『私はここに居りますよ。(小休止)私は全力を挙げてやってみましょう。あなたは幽界の状況を知ろうとしていなさる』
女史『ただそれのみではありません。私はあなたの通信を活用して、肉体の死が生命の終わりでないことを、世人に知らせたいのです』
ステッド『それなら始めましょう。私は生前から死後生命の存続に関する心の準備を有っていました。が、それが現在私が送りつつある、こんな生活ぶりであろうことは夢想だもしませんでした。私は生前こう考えていた-人間は死んだら直ぐ神と直接交通を行い、自分自身の下らない利害損失の念などは振り棄てて、礼拝三昧、賛美歌三枚に浸るであろうと。思うにそうした時代も或は究極に於いて到着するかも知れません。しかし現在の我々はまだそれを距ること甚だ遠い。
 人間の地上生活は言わば一のうまや(律令制で、諸道の30里(約16キロ)ごとに置かれた施設)、我々の進化の最初のうまやに過ぎない。現在の私の幽界生活は第二のうまやである。我等はまだ不完全である。我等はまだ個々の希望欲念を脱却し得ない。我等は依然として神に遠い。
 要するに宇宙は私の想像していたよりも遙かに広大無辺であり、その秩序整然たる万象の進展は真に驚嘆に値するものがある。何事に対しても絶大の責任を有たるる神様は益々私には有り難く思われます』(二月二十二日)