自殺ダメ


 (自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)

 類魂の組織構造は、是非共これを明瞭に理解しておくべきである。類魂の統轄体たる『霊(スピリット)』が、生命と光明とを賦与するものは、進化の様々の階級に置かれたる、各種各様の生物である。その代表的なものを挙げれば、草木、花、鳥、虫、魚、獣、並に人間の男女などである。つまり本霊はたった一つで、様々の世界、様々の意識の階段に於ける魂達を養うのである。尚本霊の威力は他の天体の生物にも延びる。何となれば霊としては、ありとあらゆる形式に於ける、無尽蔵の経験を積まねばならぬからである。これ等の魂達は次第次第に進化し、そして最後に融合する。目的の完成は、所属の一切の魂達がこの第五界に達した時である。かくていよいよ彼等全てが、個性即全性、差別即平等の実相に徹底したとなれば、彼等は直ちに第六界に前進する資格が出来る。その時こそ一切の紐の断れる時、一切の心の糟粕(かす)の放棄せらるる時で、所属の魂達の間に思い切った淘汰改易が行なわれる。彼等は肩を並べて再び冥府入りをやる。そしてその状態に於いて、後に見棄てた過去の閲歴の全てを回顧点検する。
 (評釈)マイヤースはあくまで『霊(スピリット)』の一語で押し通しているが、とりも直さず、それは私の所謂自然霊の一つ、日本の神道で言えば地の経綸に当たる神々の一柱である。日本神話の天孫降臨なども、この見解に基づく時に初めてその真義が判って来る。枝葉の点につきての疑問は別として、私はこの見解一つでも、マイヤースの霊界通信が容易ならぬ価値を有っていると思う。