自殺ダメ


 (自殺ダメ管理人よりの注意 この元の文章は古い時代の難解な漢字が使用されている箇所が多数あり、辞書で調べながら現代で使用するような簡単な漢字に変換して入力しています。しかし、入力の過程で、間違える可能性もあります故、どうかご了承ください)

 純粋理性

 光は多くの色から成立するが、しかし無色である。霊(スピリット)は多くの魂から成立するが、しかし喜怒哀楽の心の模様の上に超越している。かかるが故に、霊は当然白色を以ってその象徴とする所の第六界に属する。
 意識のこの階段に於いて、最も勢力あるは純粋理性である。人間界に知られている情緒煩悩等は、ここには影も形もない。白色こそは、完全に均整の保たれたる純理の表現である。この最終の経験の要領に入り行く魂達は、悉くこの均整の所有者である。彼等には形態上の智慧、その他無尽蔵の秘密の智慧が備わっているが、そは偏に不自由なる境涯の下に、幾回となく地上生活を繰り返し、幾千萬年かに亘る多大の星霜を閲して後、初めて獲得された経験の集積なのである。彼等は善と悪との知識と共に又善悪を超越した、彼岸の知識をも具えている。彼等は勝利者なるが故に、正に人生の君主である。彼等は今や何等の形態をも必要としない。彼等は単なる白光として存在することが出来る。彼等はいよいよ神霊の域に到達したのである。
 この第六界の存在の目的は、一神即多神、一霊即多魂の統一同化の完成であるといえる。いよいよこの目的が達成されたとなれば、個々の生命を包含せる霊は、首尾よく彼岸の神秘の中に歩み入り、以って人生窮極の目的たる無上智の進化を成就する。
 (評釈)ここに至りてマイヤースの通信は、結局深遠なる東洋思想とぴったり一致してしまっている。霊界通信もここまで来れば、全く見上げたものと思う。この際心ある人士の甚深なる反省考慮を希望して止まぬ。世界の神国を以って自任する日本の思想信仰界は、あまりにも低級卑俗、同時にあまりにも非論理的、非科学的の空言浮辞に耽り過ぎてはいないかと思う。