自殺ダメ


 [霊界通信 新樹の通信](浅野和三郎著)より

 (自殺ダメ管理人よりの注意 この文章はまるきり古い文体及び現代では使用しないような漢字が使われている箇所が多数あり、また振り仮名もないので、私としても、こうして文章入力に悪戦苦闘しておる次第です。それ故、あまりにも難しい部分は現代風に変えております。[例 涙がホロホロ零る→涙がホロホロ落ちる]しかし、文章全体の雰囲気はなるべく壊さないようにしています。その点、ご了承ください。また、言葉の意味の変換ミスがあるかもしれませんが、その点もどうかご了承ください)

 この事があってから約九ヶ月、昭和五年五月八日の夜に、私は再び新樹に向かって、伊勢参拝を命じました。
 出来るだけ報告の内容が、正確且つ豊富なることを期すべく、今回は新樹一人でなく、彼の母の守護霊小桜姫に頼んで、同行を求めました。その結果は果たして良好で、前回に比すれば、その報告がよほど現実味に富んでいるように感じられます。双方からの報告がありますが、先ず新樹の方から紹介しましょう-
 「無事に参拝を済ませて参りました。今度はお母さんの守護霊さんに来てもらいました。守護霊さんは、今日は大廟にお詣りするのだからというので、白い装束を着ておられました。白い柔らかい地質の着物で、腰の辺をチョッと端折った道中姿です。袖ですか・・・袖は一向長くありません。丸味のついた短い袖で、そして足には例のように厚ぼったい草履を穿いておられました。僕は相変わらず洋服だ・・・。僕は黒っぽい色は嫌いだから、薄色のものを着て行きました。ステッキは持ちません。
 先ず着いた所は、広々とした神苑の境内、純白の細かい小砂利が、一面に敷き詰めてありました。僕達は暫くそこを歩いて行きますと、やがて杉、松、その他の老木が、眼もはるかに立ち並んでいる所に出ました。
 守護霊さんが、ちょっとこの辺で手を清めて行くことにしましょうと言われますので、あちこち探しましたが、杉の木立のこんもりとした所に、あまり水量の多くない、一つの渓流がありました。現界の五十鈴川は、相当大きな流だと聞いていましたが、ドウいうものか、こちらのは、そんなに大きい川ではありません。巾はやっと一間もありましょうか。しかし水はいかにも綺麗です。僕達はその川で口や手をそそぎました。
 「現界の五十鈴川は、この川に相当するのでしょうか?」
 そう僕が守護霊さんに訊ねますと、
 「さあどちらがドウなのでしょうかしら・・・」
 守護霊さんにもその辺のところは不明でした。あの方も今日初めての参拝だったということです。
 それから爪先上りの坂路になり、僕達はそれをズーッと二人で上って行きました。すると間もなく、前面に白木のお宮が現れました。それが例の大廟、僕がお父さんに言いつかって、一度参拝したことのある、あのお宮です。
 お宮は、今日は余程よく念入りに調べましたが、棟にはやはりあの千木とかいうものの付いた、大体地上のお宮そっくりのようです。その寸法ですか・・・。さあ正面の扉の所が、目分量でざっと二間位のものでしょうか。どうも僕は建築の事に暗いので、詳しい事は判りかねます。お宮の周囲には、ぎっしり細かい砂利が敷き詰めてありました。
 そこで僕は守護霊さんに言いました-
 「こちらにお詣り致しましたからは、何卒天照大御神様の御姿を、ちょっとでも拝まして頂くよう、あなたからお願いしてください」
 「承知致しました。その通りに致しましょう」
 守護霊さんは姿勢を整えて、少し首をさげて、瞑目して祈念を込められました。僕もその通りにしました。
 暫くすると、神様のお姿がお現れになりましたが、今日は前回とは違って、お宮の内部-そのずーっと奥の方です。
 「お出ましになられたから、早く拝むように・・・」
 守護霊さんから小声で注意がありましたが、そんな注意を受ける前に、僕はチャーンと拝んでいました。綺麗と言っては失礼かも知れませんが、全く綺麗な、そして気高い女神さんで、お体は余り大きくないように拝しました。御服装は袖の長い・・・丁度平袖のような白衣をお召しになり、お腰の辺には、白い紐みたいなものを巻いて、前面で結んでおられました。御手には何も持ってはいられないようで、しかしお首には、たしか首飾りのようなものを下げておられたようにお見受けしました・・・。
 僕は嬉しいやら、有り難いやら、又恐れ多いやらで、胸が一杯でした。とても自分の勝手な祈願などの、出来る心の余裕はありませんでしたヨ・・・。
 厚く厚くお礼を申し上げて、御神前を引き退りましたが、同時に神様のお姿も、スーッと判らなくなりました。四辺は森(しん)として、殆ど淋しい位、神々しさの極みというものは、あんな境地を指すのかと僕は思いました。自分の体が何だかこう寒いような、変な気持でした・・・。
 守護霊さんは、何やら暫く御祈念を込めておられましたが、何を祈念したのか、それはお父さんから直接にお訊きください。
 それから僕達は神苑内を出まして、別の道を通って来ました。守護霊さんも、一緒にお詣りが出来たと言って、大変に歓んでくれました。僕も守護霊さんと一緒で、大変力強く感じました。欲を言ったら、僕生前一度伊勢へお詣りをしておいたら、比較が出来て、大変面白かったろうと思いましたが、今更ドウにもしようがありません。守護霊さんとは途中でお別れしました。「有難うございました」-そう言うと、モウそれっきりです。こちらの世界のやり方は、何事も甚だ呆気ないです・・・」
 今度は入れ代わって、同じ参拝につきての子桜姫の報告を紹介しましょう-
 「今日は子供から、是非伊勢の大廟にお詣りをしたいから御同行を願いたい、という通知でございましたので、早速その支度をして出かけて参りました。そういう尊いお宮に詣るのでございますから、出来るだけ清浄な着物をつけて行くのがよいと考えまして、そのつもりで更衣をいたしました。
 子供には途中で会いました。その時どんな打ち合わせはしたと仰るのですか・・・。別にこちらでは打ち合わせの必要はございません。子供に会いたいと思えば、どこに居っても直ぐ判りますので・・・・。子供は今日も洋服を着ておりました。近頃は大変私に馴れまして、遠慮せずに、よく色々の事を申します。
 「お宮に行ってから、どういう風にすればよいか」だの、「お宮までは、どの位の道程があるか」だのと、中には随分私などに返答の出来ない質問もいたしますので、少し困る時もございます。
 先方へ着いてみますと、それは綺麗な、広々とした神園でございましてネ・・・。別に現界のように、柵だの何だのという仕切りはありません。ただ何となく神霊の気が漂っていると申すような気分の場所-それが大廟の境内なのでございます。
 私は生前に、どこにも参ったことがございません。何しろ物騒な戦国時代の人間でございますから・・・。無論現界のお伊勢様も、ただ人の噂に聞いただけで、いかにも残念なことに思っておりましたが、今回図らずも、現界で叶えなかった望みを、こちらで叶えることになりまして、大変有り難いことでございました。
 境内を歩いている時に、子供が申しますには、「現界には五十鈴川という大きな川があるが、こちらの世界にもそれがあるかしら・・・」-そんな事は、私も一向存じませんので、二人で散々探しました。すると森の奥の淋しい所から流れ出る、綺麗な川があるのです。で、子供にもそう申しまして、口も手もすすぎました。その時子供が「いかにも綺麗な水だから、飲んでもよいかしら・・・」と申しますから、「それは少しも差し支えないでしょう。御神水だからたんと頂きなさい」と答えておきました。
 お宮さんは大そう立派な、白木造りの神々しい御神殿でございました。その時子供が申しますには、「折角お詣りしながら、神様にお目にかからないのは余りに残念である。第一それではお父さんに報告をするのに、具合が悪いから、あなたから是非お願いしてもらいたい」と言うのです。そこで私が一生懸命になって、御祈願を込めますと、直ぐに神様がお出ましになられました。これまでに、私は幾度もお姿の遥拝(ようはい)は致しておりますが、このように近々と拝みますのは、この時が始めてでございまして、何とも有り難い事に思いました。子供も拝ませて頂きましたから、詳しい事はそちらからお聞きになったでございましょう。私などには、天照大御神様の御本体はよく判り兼ねますが、承るところによれば、この神様は、日本では自国の御先祖の神様として崇められているものの、実は日本だけの神様ではなく、世界をお守りなさる、世にも比(ならび)なき、尊い神様だと申すことで、お姿も国々によりて、色々に変えられると申すことでございます。私がこの神様に、何を御祈願したとお訊きでございますか?、-私は一番先に、日本の国を御守護遊ばされるように御祈り致しました。その次に子供のことをお願いしました。早く立派な心になり、早く進歩が出来ますようにと・・・。私の祈願はただそれだけでございました・・・」

       
       
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