自殺ダメ



 ついでに1914年2月18日の日付でワード氏から訳者に送られた長文の書簡の一節を左に抄訳して読者諸氏に御紹介いたします-
 「・・・日本国にも貴方のような心霊研究の熱心なる鼓吹者があって、その人から懇篤なる手紙を頂くことは私にとりて誠に光栄至極であります。私の直感では、地上に数ある国土の内で、何か卓抜優秀な心霊事実を世界に供給するものの一つは必ず貴国であらねばならぬと存じます。私は貴国の心霊研究者達が営利売名の横道に入らず、世界の人類の先頭に立ちて貴重なるこの新興の学問の大成に貢献せられんことを切望して止まぬものであります。
 ここに取りい出て私から御注意するまでもありますまいが、貴国に於いて心霊研究を遂行するには出来るだけ帰幽せる貴国の先輩者達のお気に召す宗教的儀式を尊重することが肝要と存じます。例えば日本の死者達の多くは生前必ず神道若しくは仏教の信者であったでしょう。従って神道ならば祝詞、仏教ならばその経文又は題目などを唱えるのが、きっと彼我の間に共鳴的通路を造ることになりましょう。若しも日本の心霊研究者達が西洋流に賛美歌でも唱えたなら却ってあべこべの結果を孕むに相違ないと存じます。顕幽両界の交通は大部分精神の感応の結果です。故に何はともあれ、先方との意気投合が必要条件です。世間の心霊研究者のある者は全然この点を無視してかかるようですが、実験実修からお進みになられた貴方としては必ず私の意見に御賛成くださる事と確信して疑いませぬ。
 私の二著書が老練なる貴方の手により日本語に翻訳紹介せられ、日頃私が敬愛する貴国民の間に流布するということは誠にこの上なき歓びであります。お望みならば序文でも書いて送りましょう。同じく心霊上の研究と申しましても、我々欧米人のやり方と東洋流のやり方とはその趣が余程相違しているでしょう。この際私の著書がどちらのやり方にも堪能なる貴方の手によりて紹介されるというのは幸福と言わねばなりません。
 残念なことには私は東洋方面はラングーンまでしか行ったことがありません。が、いつか美しい貴国の地を踏む機会があることを信じます。貴国の被りたるかの大災厄に対しては同情に堪えませんが、貴国民が鋭意その回復に努められているとの事故、日ならず元の通りの繁栄を見ることと信じます。なお復旧工事は出来るだけ日本建築の特色を保存し、西洋諸国の山河を傷付けつつあるような、あんな醜悪な造営物を避けられることを切望して止みませぬ・・・」
       
       
自殺してはならない霊的な理由 自殺志願者は、まず[自殺の霊的知識]を読んで!
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